(ブルームバーグ):ドイツのインフレは予想ほど加速しなかった。欧州中央銀行(ECB)にとって、イラン戦争を理由にした利上げを行うべきか、判断を先送りする論拠が与えられた格好になる。
ドイツ連邦統計庁が29日発表した4月の消費者物価指数(CPI、EU基準)上昇率は2.9%だった。前月の2.8%から加速したものの、ブルームバーグ調査の中央値である3.1%を下回った。
先に公表された地域別データでは、燃料や暖房費の上昇をパッケージ旅行の価格下落が相殺したことが示唆されていた。
ドイツの結果は、インフレ率が3.5%へと予想外に加速したスペインとは対照的だ。フランスとイタリアは30日に発表される予定。21カ国から成るユーロ圏全体のデータも同日公表され、2023年以来の高水準である3%となる見通しだ。
30日に下されるECBの政策判断で、4月のインフレ統計が決定的な材料となる公算は小さい。ECBは2カ月に及ぶイラン戦争が金融政策対応を必要とするほどインフレに影響しているか見極めようとしている。
企業調査やインフレ期待などの経済指標からは警戒が示唆されるが、金利を現在の2%から引き上げるべき強力な論拠はまだ見られていない。
ECBのチーフエコノミストを務めるレーン理事は、今回の衝撃の期間や深刻さについて今回の時点では恐らくまだ明確ではないと述べ、ECBの立場を要約した。エコノミストやトレーダーは0.25ポイントの利上げが近くあるとみているが、4月ではなく6月との見方が優勢だ。
原題:German Inflation Up Less Than Expected as ECB Mulls War Response(抜粋)
--取材協力:Kristian Siedenburg、市倉はるみ、Joel Rinneby.
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