国賓として訪米中のチャールズ英国王は28日、米議会の上下両院合同会議で演説し、米国が世界における指導的役割を堅持し、ウクライナと北大西洋条約機構(NATO)を支援するよう呼び掛けた。君主としては異例に矛先の鋭い演説で、孤立主義の誘惑に抵抗するよう米国民に促した。

チャールズ国王は、英君主としては故エリザベス女王の訪米以来、約30年ぶりとなる米議会での演説に臨み、米英の同盟関係を守るべきだと主張した。さらに両国の共通の遺産をアピールし、文化や宗教、そして250年前の米独立宣言の背景にある原則に随所で言及した。

トランプ大統領は対イラン軍事行動への支援に消極的なスターマー英首相を公然と批判。トランプ氏が領有に意欲を示すグリーンランド問題などでも両者は対立し、米英関係は過去数十年で最も冷え込んだ状態にある。そうした状況もあって、国王は非常に重要な外交的役割を担うことになった。

チャールズ国王の米議会での演説は、4日間の国賓訪問の2日目に行われた。国王のメッセージは慎重に言葉を選んだものだったが、NATOとウクライナへの支援、環境保護の呼び掛けなど幾つかの点で、トランプ政権への暗黙の批判と受け取られる可能性がある。

バンス副大統領とジョンソン下院議長を背に演壇に立ったチャールズ国王は「われわれの同盟が、欧州と英連邦、そして世界中のパートナーと共通の価値観を守り続け、ますます内向きになるよう促す声に耳を貸さないことを心から祈ります」と訴えた。

米議会の上下両院合同会議での演説に臨むチャールズ英国王(4月28日)
チャールズ英国王が米議会の上下両院合同会議で演説

原題:King Charles Urges US to Reject Isolationism in Speech (2)、Trump Says ‘Charles Agrees With Me’ on Middle East(抜粋)

--取材協力:Jordan Fabian、Jeff Mason、Jennifer A Dlouhy、Laura Davison、John Harney.

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