(ブルームバーグ):欧州中央銀行(ECB)の28日の発表によると、ユーロ圏消費者の1年先のインフレ期待は3月時点で4%と、2月の2.5%から大きく上昇した。イランを巡る戦争の波及効果を見極めようとするECBには懸念材料だ。
3年先のインフレ期待も2.5%から3.0%に上昇し、2022年10月の物価急騰時に記録した3.1%のピークに迫る水準となった。5年先の見通しは2.3%から2.4%へと小幅上昇し、ECBが目標とする2%からさらにかい離した。
ECBは、エネルギーコストの高止まりが、労働者の賃上げ要求や企業による値上げにつながるかどうかを注視している。ガソリン以外の二次的なインフレ効果が生じれば、利上げの可能性はあるが、30日の政策委員会会合では金利の変更は見込まれていない。
ブルームバーグが調査した市場関係者やエコノミストは、6月の会合で0.25ポイントの利上げがあると予想している。また、年内にさらに追加の利上げが行われる可能性も織り込まれている。見通しは、イラン戦争の継続期間により大きく左右されるが、これまでの和平協議では、持続的な解決には至っていない。
ECB政策委員会メンバーのカジミール・スロバキア中銀総裁は先週、「戦争が長引き被害が大きくなるほど、その負の影響はより深刻になる。数カ月前までは利下げの可能性が議論されていたが、現在では小幅な利上げが必要になる可能性について議論している」と語った。
ECBの調査では、消費者の景気見通しも悪化していることが示された。今後12カ月の国内総生産(GDP)は2.1%の縮小が見込まれ、2月時点のマイナス0.9%から悪化した。1年後の失業率の見通しも、10.8%から11.3%へと上昇した。
原題:ECB Says Consumer Inflation Expectations Jumped in March (1)(抜粋)
--取材協力:Alexander Weber、Jana Randow、Barbara Sladkowska、市倉はるみ、Joel Rinneby.
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