(ブルームバーグ):半導体の受託生産大手、台湾積体電路製造(TSMC)の株価が24日、上場来高値を更新した。台湾の金融規制当局が単一銘柄への投資制限を緩和。JPモルガン・チェースは、今回の措置により60億ドル(約9600億円)超の資金が流入する可能性があると分析している。
TSMC株は一時5%超値上がりした。台湾株の加権指数は同3.4%高と、アジアでも上昇が目立った。
台湾の金融監督管理委員会は23日、運用会社がファンドの純資産の10%超を単一銘柄に投資することを禁じてきた長年の規制を緩和する方針を示した。新ルールでは、台湾株のみに投資する域内株式ファンドやアクティブ型上場投資信託(ETF)は、台湾証券取引所における構成比が10%を超える銘柄について、純資産の最大25%まで保有できるようになる。
これまでの10%上限は、人工知能(AI)ブームでTSMC株が上昇する中、多くのファンドが値上がりの恩恵を十分に取り込めない要因となっていた。JPモルガンのセールスデスクのリポートによると、今回の変更は加権指数を4万ポイントまで押し上げる可能性があり、23日終値から約6%の上昇を示唆している。
一方で、TSMCが加権指数の44%超、MSCI新興市場指数の13%を占める中、今回の緩和は台湾市場の集中リスクを一段と高める恐れがある。株価が大きく下落した場合、市場全体に影響が及ぶとの懸念も一部のアナリストから出ている。
今回の変更で、TSMCの台湾上場株の米国預託証券(ADR)に対するディスカウントが縮小する可能性がある。この差は、台湾株をADRに転換する際に特別な規制承認が必要であることに起因している。
ユニオンバンケールプリヴェ(UBP)のマネジングディレクター、ベイサーン・リン氏は、上限が25%に引き上げられることで域内ファンドはTSMC株の保有を増やすとの見方を示し、その結果として価格差は縮小に向かうと指摘した。
原題:TSMC Shares Surge as Taiwan Lifts Single-Stock Limit for Funds(抜粋)
--取材協力:Cindy Wang、Charlotte Yang、Winnie Hsu.
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