各業界が直面する“人材不足” どう対応すべきか

ハロルド・ジョージ・メイさん:
各業界が人材不足ということはよく耳にしますが、バス業界であればやれることは2つしかありません。
人材を確保するか、テクノロジーを取り入れて無人運転などにすることです。無人運転については、日本や世界の技術が発展しているとはいえ、レベル4(特定条件下における完全自動運転)の実用化は2030年ごろを見込んでいるため、ここ数年をなんとかするために、こういう(外国人運転手の採用に)取り組むことはすごくいいと思います。
ただ、短期と長期で目線を変えないといけないと思います。
短期で考えると、外国人人材の活用は素晴らしい取り組みだと思います。しかし、ヨーロッパでは海外から人材を積極的に取り入れて、5年10年経っても帰国しなかったり、言葉・文化・宗教などの壁で馴染めなかったりする問題も出ているため、長期的な目線でも考えないといけないと思います。

出水麻衣キャスター:
バス運転手のマハトミさんは「特定技能1号」で、在留期間が原則5年となっています。せっかく技能を取得しても、5年後には帰ってしまうという課題もありそうです。
TBS報道局社会部 寺島記者:
会社も日本で培ったものや技術を母国の発展に生かしてほしいと話していましたが、人手不足のことを考えていくと「残って働いてもらいたい」「そこに向けてのサポートもしたい」といういろいろな思いがあるようです。
高柳キャスター:
他の地域も外国人人材の登用に取り組んでいます。

札幌市では、バスの運行本数(平日1日あたり)が、2019年度から2025年度の6年間で3割減便しました。
そこで市が主体となって、ベトナムで人材を募集することになったといいます。
まずは現地ベトナムで約1年間、「大型二種免許」取得に向けた対策や日本語の習得といった育成を行います。その後、正社員として10人ほどを採用し、国内で免許の取得支援も行うといいます。費用は札幌市とバス会社が全額負担するということです。
井上キャスター:
短期的と長期的にどう変えていくか、その両輪で考えることが大切ですね。
ハロルド・ジョージ・メイさん:
日本の人口が減っていくのは目に見えているので、テクノロジーに頼らざるを得なくなる時期が必ず来ます。ただ、全部をテクノロジーで解決することは難しいので、人間の力に頼らざるを得ない時代は当分続くと思います。
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<プロフィール>
寺島学
TBS報道局社会部 都庁担当
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ハロルド・ジョージ・メイさん
プロ経営者 1963年オランダ生まれ
現パナソニック顧問・アース製薬の社外取締役など