商船三井の田村城太郎社長は、中東紛争が海運業界や世界のサプライチェーンに与える影響は戦争終結後も長く続くとの見通しを示した。

田村社長はシンガポールでのインタビューで、「これが終われば戦争前の状況に戻ると考えるのはやや楽観的だ」と発言。「かつての世界に戻ることはない」と述べた。

2月末に米国とイスラエルによる対イラン戦争が勃発して以降、ホルムズ海峡が封鎖され、石油市場は過去最悪の供給混乱に直面した。ペルシャ湾岸地域におけるアルミニウムなどの輸送にも深刻な混乱が生じている。

商船三井は現在、ペルシャ湾内に足止めされた船舶を抱えている。同社はこれらの船の退避を進める一方で、乗組員への支援を最優先としており、食料や飲料水の十分な確保に注力していると、田村氏は話した。

中長期的には、サプライチェーンの変化が同社の事業運営に影響を及ぼす見通しだという。ここ数週間、日本などアジアの主要国では、中東から離れ、他のエネルギー輸出市場へと調達先を切り替える動きが進んでいる。日本の一部石油会社は、米国産原油を確保するため、コスト増を伴いながら小型船の利用に踏み切っている。

「それがサプライチェーン強靱(きょうじん)化の代償だ」と同氏は語り、「われわれの安全保障のため、世界全体でサプライチェーンの強靱性を考えていく必要がある」と続けた。

原題:Iran War to Impact Shipping Long After It Ends, Japan’s MOL Says(抜粋)

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