(ブルームバーグ):日本銀行は、国内外で存在感を増しているヘッジファンドがグローバルにポジションを巻き戻した場合、国内の債券市場の流動性低下などを通じて影響が波及する可能性があると注意喚起した。
日銀は21日、半年に一度の「金融システムリポート」を公表し、ヘッジファンドなど海外ノンバンクのグローバルな投資活動と、海外市場発のショックが国内⾦融市場にもたらす影響を分析。「ヘッジファンドのレバレッジは⾼まっており、ストレス時の国債市場での急速なポジション調整は長期金利の上昇に寄与する可能性もある」と指摘した。
物価上昇や財政の拡張、日銀の利上げ継続観測により長期金利(新発10年債利回り)は上昇を続けており、13日には2.49%と1997年以来の高水準に上昇した。ボラティリティー(価格変動)の大きさから国内投資家が債券投資に及び腰になる一方、海外投資家は3月まで15カ月連続で超長期債を買い越すなど、海外勢の動向に左右されやすい構図となっている。
日銀は同リポートで、国内の国債市場で「主要国市場と同様に、海外ヘッジファンドを中⼼とした裁定取引が拡⼤しているとみられる」と説明。具体的には、現物・先物間のネットベーシス(価格差)に着⽬した取引(ベーシス取引)やスワップ⾦利と国債⾦利の差に着⽬した取引、利回り曲線の形状などに着⽬した年限・銘柄間の取引が⾏われているとした。
その上で、海外投資家による裁定取引の増加は「国内市場におけるショックの吸収など、価格発⾒機能の向上に寄与する場合がある」とする一方で、「海外市場のショックが内部リスク管理基準への抵触や証拠金徴求を契機にポジションの解消を引き起こすことなどを通じて、わが国金融市場に影響を与えやすくなっている可能性もある」と指摘した。
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