世界の投資資金がインド株を記録的なペースで売り越している。米国・イスラエルとイランの戦争に伴うエネルギーショックが世界で最も高い成長率を誇るインドの見通しを損なう懸念が強まっている。

インド証券保管機関(CDSL)によると、わずか3カ月余りで海外投資家はインド株から188億4000万ドル(約3兆円)を引き揚げ、2025年通年の流出額187億9000万ドルを上回った。継続的な売りが市場の重しとなっており、先週の暫定的な停戦を受けた小幅な反発でさえ地合いの改善にはつながっていない。インド株は依然として打撃を受けており、昨年のピークから6000億ドル超の時価総額が失われている。

時価総額4兆8000億ドルのインド株式市場は、相対的な魅力をやや失いつつある。世界の資金が、半導体需要を主な原動力とする人工知能(AI)関連経済へとシフトしているためだ。原油危機は、最近のルピー相場の変動や依然として脆弱(ぜいじゃく)な企業収益の回復といった既存の懸念を増幅させると同時に、海外資金を呼び戻す明確な材料の欠如という別の問題も浮き彫りにしている。

ノルウェーのオスロを拠点とするDNBアセットマネジメントのポートフォリオマネジャー、アビシェク・テパデ氏は「インド株にはストーリーが欠けている。収益は循環的な減速局面にあり、通貨安やAIが国内ソフトウエア企業に与える影響も見通しを圧迫している」と指摘した。

一方、中東情勢の緊張が和らげば反転の余地があるとの見方もある。コタック・マヒンドラ・アセットマネジメントで株式部門の最高投資責任者(CIO)を務めるハルシャ・ウパダヤ氏は「インド株のバリュエーションは妥当な水準になってきており、現在の地政学的な不確実性が収束すれば海外資金が戻る可能性があるが、時期は不透明だ」と述べた。

原題:Global Funds Flee Indian Stocks at Record Pace on Growth Fears(抜粋)

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