(ブルームバーグ):ファーストリテイリングは9日、今期(2026年8月期)の営業利益計画を7000億円に上方修正した。従来は6500億円だった。ブルームバーグが集計したアナリスト17人の予想平均6571億円を上回った。上期の業績が上振れ、下期の業績も足元の販売状況を踏まえ、増額修正した。
今期計画については、一部の国での輸送費の上昇など、現時点で想定される中東情勢を踏まえた影響を見込んでいる。すでに商品の生産が進行し、輸送の対策を講じていることで、生産や物流面では大きな影響にはならないと見ている。
柳井正会長兼社長は9日の決算発表会見で、中東情勢緊迫化による影響は同社のみ避けることはできないとしつつも、値上げについては「買ってもらうためには我慢できるところは我慢しなければいけない」と話した。同社と素材や商品開発などでパートナーシップを締結している東レは3月に、衣料・産業用の合繊糸・綿・不織布などの値上げを発表している。

同時に、同社は好調な業績を反映して、期末の配当金を1株270円から320円に増額し、中間期の320円と合わせて年間640円を予想すると発表した。
欧米売上目標を前倒し達成へ
海外ユニクロ事業では、欧州の売上高目標5000億円、北米の3000億円を1年前倒しで今期中に達成できる見込みだ。北米事業は2桁の増収増益を見込む。通期の粗利益率は関税影響を一定程度吸収し、ほぼ前年並みの水準を見込むとした。グレーターチャイナは中国大陸の業績回復などで、通期2桁増益を計画している。
一方、岡崎健最高財務責任者(CFO)は、「東南アジアの一部の国ではエネルギー供給不安から外出の抑制やショッピングセンター営業時間の短縮がみられ、販売への影響を注視する」と述べた。中東経由の東南アジアへの空輸が難しくなっており、空輸を減らし、中東を通らない経路に変更するなど対応しているという。ただ、この情勢が長く続けば、「影響が全くないということはない」と話した。

上期実績はすべての地域で事業利益率が改善し、営業利益は前年同期比39%増となった。グレーターチャイナは旧正月商戦で春物の販売が好調だったことなどから、業績予想を上回り、増収、2桁の増益だった。グローバルでは旗艦店出店を軸にブランディング戦略が奏功、通年商品の訴求を強化したことで販売も好調だった。
国内ユニクロ事業の通期は増収増益、事業利益率は前年と同水準を予想。下期は既存店売上高は約5%増を見込んでいる。上期は、通年商品の戦略的な商売の組み立てが奏功したことや、気温が低下したタイミングで冬物販売が好調となり増収。加えて、生産性が向上し、販管費比率が改善したことで同14%と大幅な増益となった。
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