(ブルームバーグ):ドイツ当局はイランを巡る戦争が長期化する場合、今年の経済成長率が従来予想の半分にとどまるリスクがあるとみている。事情に詳しい関係者が明らかにした。
公表されていない数字だとして匿名を要請した関係者によると、中東の危機が長引く最悪のシナリオをたどる場合、今年の国内総生産(GDP)成長率はわずか0.5%と、直近の予想である1%の半分になることが政府内で予想されている。
石油・ガス価格が現水準で数週間高止まりする、深刻度が比較的低い展開となるなら、今年の成長率は0.6-0.7%に、来年は従来予想より0.1ポイント低い1.2%になると見込まれているという。
ドイツ財務省はコメントを控えた。経済省からはコメントの要請に対して、今のところ応答がない。
今回挙げられたシナリオは、同国の主要経済研究所が4月1日に発表する予定の公式予測に必ずしも反映されるとは限らない。
このシナリオ分析は、米国とイスラエルの対イラン攻撃を発端としたエネルギー供給の混乱がドイツ経済に及ぼす悪影響を捉えようとするものだ。
ドイツを含むユーロ圏の当局者は、経済見通しの再評価を強いられている。欧州中央銀行(ECB)は先週、成長予測を下方修正した。イタリア政府も今年の成長率予測を0.5%に引き下げる見通しだと、事情に詳しい関係者が25日に述べた。
大きな悪材料
メルツ首相率いるドイツの与党連合にとって、戦争開始は大きな悪材料だ。2年間に及ぶ景気低迷を経て、ドイツにようやく景気回復が根付きつつある矢先だった。
ドイツ連邦銀行(中央銀行)は26日、景気見通しを下方修正し、イラン戦争などが原因で1-3月(第1四半期)は恐らくゼロ成長にとどまるとの見方を示した。従来は小幅なプラス成長を見込んでいた。
成長鈍化は税収の減少を意味するため、公的財政にとりわけ難題を突きつける。政府は既に5000億ユーロ規模のインフラ投資パッケージを打ち出し、防衛費を厳格な債務ブレーキ規則の適用除外としたが、それでも中核予算を来年度は200億ユーロ、2028年は600億ユーロ削減する必要がある。
原題:Germany Sees Danger of 2026 Growth Rate Halving on Iran Crisis(抜粋)
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