(ブルームバーグ):ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)や、韓国の男性グループBTSのカムバック公演のライブ配信により、動画配信大手Netflixが新たな若い視聴者を次々と呼び込んでいる。同社はアジアでの大型ライブストリーミングイベントへの進出を加速させる見込みだ。
Netflixによると、同社が3月に日本で独占配信した今年のWBCの視聴者数は、2週間の大会期間中に過去最高の3140万人に達した。ソウル中心部の光化門広場で21日に開催されたBTSの無料公演「BTS The Comeback Live | Arirang」は、全世界で1840万人の視聴者を集め、24カ国で1位を記録するなど、先週最も視聴された番組となった。
Netflixのアジア(インドを除く)コンテンツ担当副社長キム・ミンヨン氏は、インタビューで、ユーザーをサービスに呼び込むいわゆる「イベント化された瞬間」を増やすことが、同社の重要な目標だと語る。
地元のプラットフォームが通常のスポーツシーズンの放映権を独占する過密なストリーミング市場で、ライブ配信を活用して差別化を図ることが、Netflixの戦略だ。アジアでのこうしたライブイベントを強化するため、同社はインフラと制作能力への投資を進めてきた。
アジアは、Netflixが米国以外で初めてライブストリーミング番組を配信した地域で、アジア発のコンテンツが、世界的に影響力を増していることを象徴している。キム氏は、Netflixが今後もライブ番組の柱として「ライブイベント」と「スポーツエンターテインメント」の2つを軸に据えていくと述べ、「多くのわくわくするプロジェクト」を開発中だと強調した。
Netflixのこうした取り組みは、イベントを巡ってソーシャルメディア上で話題を呼び、視聴者数はさらに増加している。WBCの日本対オーストラリアの試合は、日本で1790万人の視聴者を集め、日本のNetflixの総視聴回数で史上最多を記録した。Netflixによると、WBCで若年層や女性視聴者へ視聴者層が広がったことが、視聴データからわかった。
一方、BTSのコンサートは、厳格な動員制限措置の影響か、当初の予想よりも少ない観客動員数にとどまったものの、ネット上では大きな反響を呼び、Netflixのチャンネルだけで、ソーシャルメディア上で26億2000万件の反応があった。
Netflixのアジアにおけるライブ番組への進出は、数千万人の視聴者を集めた米国でのイベント配信の成功を受けてのものだ。ニールセンの視聴率調査によると、2024年の米プロフットボールNFLレイブンズ対テキサンズ戦のライブ配信は、ハーフタイムショーでビヨンセがパフォーマンスを披露したこともあり、米国での視聴者数がピーク時で2700万人を超えた。
Netflixの過去最大の成功例は、2024年のジェイク・ポールとマイク・タイソンのボクシングマッチで、世界中で約6500万人の視聴者を記録したという。
原題:Netflix Bolsters Live Streaming With Splashy WBC, BTS Events(抜粋)
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