全国に44ある国立大学病院のうち、およそ7割が赤字。今年度は321億円と過去最大に膨らむ見通しです。高度医療に加え、医師の育成や研究・開発を担う「地域医療の最後の砦」が揺らいでいます。各病院で厳しい経営状況が続く中、黒字を維持している大学病院が鳥取にあります。そこで実践されていたのは「ロボット手術」とコツコツ地道に積み上げた「節約大作戦」。「攻め」と「守り」を両立させた独自の経営戦略でした。

鳥取大学病院 黒字の秘訣は「ケチケチ大作戦」

通報を受け、一目散にドクターヘリに乗り込む医師たち。鳥取県内だけでなく島根県東部もカバーし、年間500件ほど出動します。

鳥取大学医学部附属病院。全国の国立大学病院が経営難に喘ぐなか、日本一人口が少ない鳥取県で黒字経営を実現しています。

その理由とは…

こちらの教授は、医局のある7階まで階段で歩いて上ります。

耳鼻咽喉・頭頸部外科学分野 藤原和典 教授
「病院の『エコ』という観点からも、みんながそういう意識に少しずつなってきているのではないかなと」

エレベーターの運用費は1回あたり20円。1日に360回ほど稼働するため、1台あたり年間262万円もの経費がかかります。

院内には20台のエレベーターがあるため、年間5000万円ほどの経費になります。

黒字の秘密は「ケチケチ大作戦」。小さなことからコツコツ節約を積み重ねているのです。

「ケチケチ大作戦」は、ほかにも…

高度救命救急センター 上田敬博 センター長
「今までは郵送。それをしなくていいと郵送費の削減ができる」

これまで郵送だったやりとりをメールに変更。また…

宮田麗 副看護部長
「透析室にごみの分別のパトロールに行く」

注射針などの処理費用は、手袋やガーゼなどのごみに比べ約2倍。分別を徹底することで、全体の処理費の削減につなげています。

宮田麗 副看護部長
「ごみの処理にかかるお金も安く済ませることができ、環境にも優しい」