日本政府は、事実上の封鎖が続くホルムズ海峡で航行の安全確保に向けて各国と協調し、外交努力に取り組む方針だ。木原稔官房長官が23日午前の記者会見で明確にした。

木原氏は、同海峡を含む中東地域の平和と安定は「国際社会にとって極めて重要だ」と指摘。現在22カ国が参加する共同声明も踏まえ、国際社会と緊密に連携しながら、「必要なあらゆる外交努力を行う」と語った。

17日の日イラン外相会談でも、全ての船舶の航行の安全が確保されるよう適切な対応を求めたと説明。イランのアラグチ外相が日本関連船舶のホルムズ海峡通過を認める用意があるとの報道に関しても問われたが、直接の言及を控えた。

茂木敏充外相は22日のフジテレビの報道番組で、日本船舶のホルムズ海峡通過をイランに個別に働き掛ける可能性について否定していた。木原氏は、日本政府としては国際社会と足並みをそろえてイラン側に働き掛けていく姿勢を改めて示した形だ。

自衛隊派遣 

19日の日米首脳会談ではトランプ大統領がホルムズ海峡での航行の安全確保に向けて日本など各国に貢献を要請した。高市早苗首相は日本が法的にできることとできないことをトランプ大統領に説明したとしている。木原氏は「日本として何か具体的な約束をしたとの事実はない」と述べた。

茂木氏は22日のテレビ番組で、ホルムズ海峡への自衛隊派遣について「日本の機雷掃海技術は世界でも最高なので、あくまでも仮定の話だが、停戦状態になって機雷が障害になっているという場合には考える」と含みを持たせていた。

世論調査では自衛隊派遣への国民の否定的な姿勢が示されている。読売新聞が20-22日に行った調査によると、67%が自衛隊派遣に反対と答えた。ANNが21、22日両日に行った調査では、52%が「派遣すべきでない」、32%が「停戦後に派遣すべき」、9%が「停戦前に派遣すべき」と回答した。

船員の安全

現在もペルシャ湾内にとどまる45隻の日本関係船舶とその船員の安全確保に向けては、野党から対応を求める声も上がっている。国民民主党は23日、外国人船員を含む乗組員への水・食糧の補充、退避計画の策定などを含む提言を木原官房長官に提出した。

玉木雄一朗代表は、法改正せずにこうした対応は可能だとする一方、戦闘地域でも自衛隊は刑法の範囲内での反撃しか認められないため制約はあると述べた。

(船員の安全確保に向けた国民民主党の提言について追加、更新します)

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