(ブルームバーグ):ロシアのプーチン大統領は、国内の石油・ガス会社に対しエネルギー価格の急騰を機に債務を削減するよう促した。足元の価格急伸は一時的にとどまるとの認識だ。
プーチン氏は閣僚やエネルギー企業幹部との会合で、中東情勢の緊迫化を受けホルムズ海峡は「事実上封鎖」された状態で、この航路に依存する原油生産は1カ月以内に完全に停止するリスクがあると指摘。中東の液化天然ガス(LNG)生産能力の回復には「数週間、場合によっては1カ月」を要するとし、失われた供給量を速やかに補うのは不可能との見方を示した。
同氏はその上で、ロシアは「現在の高いエネルギー価格が確実に一時的なもの」であることを理解しなければならず、その前提で行動すべきだと主張。
「炭化水素の需給バランスの変化は当然ながら新たな安定した価格のリアリティー」をもたらし、それは避けられないため、ロシアのエネルギー企業は追加的な輸出収入をロシアの銀行向け債務の削減に充てるなど「現在の局面を活用することが重要」だと語った。
会合にはエネルギー部門を統括するノバク副首相のほか、ロシア銀行(中央銀行)のナビウリナ総裁やロスネフチのイーゴリ・セチン最高経営責任者(CEO)、ガスプロムのアレクセイ・ミレルCEOらが出席。プーチン氏は政府とロシア中銀にこのプロセスを監視するよう指示した。
プーチン氏は、ロシアはアジア太平洋地域だけでなく、東欧、とりわけハンガリーやスロバキアといったロシアと友好的なパートナーに対しても、引き続き石油とガスを供給していくとも述べた。
一方、ロシア政府は現在、欧州連合(EU)向け天然ガス販売の大半を直ちに停止することを検討している。EUは2027年終盤までにロシアからのパイプラインガス・LNG輸入を段階的に禁止する方針だが、それを待たない可能性がある。
ただ、プーチン氏によれば、欧州企業や欧州の買い手が方針を転換し、長期的で持続可能な協力関係をロシアに提供することを決めるのであれば、ロシアはEUと協力し石油・ガスを供給する用意があるという。
原題:Putin Asks Russian Oil, Gas Firms to Use High Prices to Cut Debt(抜粋)
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