オラクルとOpenAIは、テキサス州にある主力の人工知能(AI)向けデータセンターの拡張計画を取りやめた。同プロジェクトを巡っては、資金調達を巡る協議が長引き、OpenAIの需要にも変化が生じた。

テキサス州アビリーンの同データセンターは、トランプ大統領が昨年発表したAIインフラ構築プロジェクト「スターゲート」の一環。スターゲートにはソフトバンクグループも参画している。

拡張協議が頓挫したことで、メタ・プラットフォームズが参入する余地が生まれた。事情に詳しい複数の関係者によると、メタは同地で計画されている拡張用地について、データセンター開発会社クルーソーからの賃借を検討している。メタとクルーソーの協議はエヌビディアが仲介したという。非公開情報であることを理由に、関係者は匿名を条件に語った。

今回の計画変更は、AIデータセンター整備の複雑さを浮き彫りにしている。AIデータセンターには数百億ドル規模の投資が見込まれ、幅広いパートナーとの協力が不可欠とされる。

テキサス州アビリーンでの1000エーカーの敷地では建設が続き、一部はすでに稼働している。しかし関係者によると、オラクルとOpenAIは、大規模な拡張部分の賃借に関する暫定計画を進めないと決めた。

スターゲートの拠点では、オラクルとOpenAIがエヌビディア製AI半導体を使用している。クルーソーが新たなテナントを探す中、エヌビディアはライバルのアドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)製品ではなく自社製品がデータセンターの拡張部分で確実に採用されるよう関与を強め、クルーソーに1億5000万ドル(約237億円)の保証金を支払いメタを誘致する支援を始めたという。

オラクルとOpenAIの計画取りやめに関するリポート

オラクルは昨年7月、OpenAI向けに4.5ギガワットのデータセンター容量を開発することで合意しており、この契約は引き続き進行中。

アビリーンにあるクルーソー所有のデータセンターは、これまでに発表されたものの中で最も注目度の高いものの一つ。オラクル、クルーソー、OpenAI は2025年半ばから、この施設を 1.2ギガワットから2.0ギガワットに拡張することについて協議を続けてきた。

関係者によれば、交渉は長期化し、資金調達問題やOpenAIの頻繁な需要予測変更により複雑化した末、決裂したという。

オラクルは発表文で「われわれの関係と能力増強の進展を非常に誇りに思っている」と説明。クルーソーも「われわれは足並みをそろえ、世界最大級のAIファクトリーをアビリーンで実現している」と強調した。

メタとOpenAIはコメントを差し控えた。エヌビディアもコメント要請に応じていない。

6日のニューヨーク市場でオラクル株は前日比1.2%安の152.96ドルで取引を終えた。コアウィーブやAMD、エヌビディアなどAIインフラ関連銘柄も下落した。

原題:Oracle and OpenAI End Plans to Expand Flagship Data Center (1)(抜粋)

(オラクルとクルーソーのコメントと株価を追加して更新します)

--取材協力:Shirin Ghaffary、Ian King、Kurt Wagner.

もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp

©2026 Bloomberg L.P.