(ブルームバーグ):東芝が早ければ2028年度の再上場を想定し、有利子負債の組み替えに着手することが6日、分かった。非公開化時に発行した優先株などを処理し、総額約7500億円の銀行借り入れに一本化する。非上場下で進めてきた経営再建に財務面で一定のめどをつける。複数の関係者が明らかにした。
東芝は23年、日本産業パートナーズ(JIP)による総額約2兆円の買収で非上場化した。資金調達で1兆2000億円の銀行融資、2000億円超のメザニン(銀行借り入れと株式の中間に位置づけられる資金)、2000億円の優先株を抱えた。複数の関係者によると、その後、期間利益や保有するキオクシアホールディングス株の売却益を返済に充て、足元では合計1兆円程度にまで圧縮した。
関係者によれば、3月末に残るメザニンや優先株を返済・償還すると同時に、買収に伴う融資を通常の企業向け融資へ借り換える。新たな借り入れは、総額約7500億円となる見込みだ。合わせて3500億円のコミットメントライン(融資枠)も設定する。三井住友銀行、みずほ銀行、三井住友信託銀行、三菱UFJ銀行が実行する協調融資(シンジケート・ローン)とする。
買収融資は一般に金利が高く、返済の優先順位も高い。財務健全性の確保を求める財務制限条項(コベナンツ)も厳しく、資金繰りや投資判断に制約がかかりやすい。メザニンや優先株も利払い・配当負担が重く、再上場を見据えて整理が必要になっていた。負債の整理がつけば投資もしやすくなり、経営立て直しのフェーズから成長フェーズへの切り替えに弾みがつく。
東芝、JIP、三井住友銀、みずほ銀、三井住友信託銀、三菱UFJ銀の広報担当者はいずれもコメントを控えた。
関係者によると、東芝は再上場の目標時期を最短で28年度と想定。実際のタイミングは市場環境や経営再建の進ちょくを見極めて決める。
JIP傘下となった東芝は収益力の強化や固定費の削減を進めてきた。データセンター向け需要を取り込み、足元の業績は堅調だ。2月に公表した25年4-12月期の営業利益は、前年同期比88%増の2147億円と、同期として過去最高となった。
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--取材協力:古川有希.もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
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