(ブルームバーグ):米投資・保険会社バークシャー・ハサウェイのグレッグ・アベル最高経営責任者(CEO)は、在任中の報酬全額を自社株購入に充てる意向だと明らかにした。
その一環として、アベル氏は今週に入って約1530万ドル(約24億円)相当の自社株を取得した。規制当局への届け出で分かった。同氏は今後も通期の決算発表後に毎年購入を続ける考えだとし、在任期間全体の取得額は「数億ドル」規模に積み上がると述べた。
「当社の株主やパートナー、オーナーと利害を完全に一致させることが極めて重要だ。私は既に一定の株式を保有しているが、利益の一致を引き続き示していくことが目標だ」と、同氏は5日の経済専門局CNBCとのインタビューで語った。
バークシャーも4日に自社株買いを再開した。アベル氏によると、経営陣は同社株のいわゆる「内在価値」が市場で評価されている価格を上回っていると判断した。5日の米株式市場でバークシャーは一時2%超上昇。
バークシャー株は週初に下落していた。同社が2月28日に発表した2025年10-12月期(第4四半期)決算では営業利益が30%近く減少した。保険引き受け事業の利益が54%落ち込んだ。
株主はアベル氏が今後どのように自社株買いに取り組むのかを見極めようと、こうした決算発表に注目していた。同社が6四半期連続で自社株買いを見送っていたためだ。アベル氏は2月28日に公表した就任後初の株主向け書簡で、バークシャーの株主還元方針を改めて示し、配当実施の可能性は事実上否定した。
「当社はこれまで、株主のために1ドルを超える価値を創出できる機会があると判断する限り、1ドルを社内に留保するという立場を維持してきた。それが判断基準だ」とアベル氏は説明。「従って、その基準を満たせないのであれば、配当を実施する」と述べた。
自社株買いを再開しても、バークシャーが保有する3730億ドルの巨額現金を他の投資機会に振り向ける姿勢は変わらないと同氏は強調した。
「『自社株を取得するのか』という選択肢がある。企業を検討する際には『企業全体を買収するのか』という判断もあれば、『株式を取得するのか』という選択肢もある」とアベル氏は指摘。「当社が保有する資本規模を踏まえれば、これらはいずれも独立して実行することが可能だ。従って、自社株を取得しているからといって、他の投資判断が制約を受けるわけではない」と続けた。
原題:Berkshire’s Abel Vows to Use All His Pay to Buy Firm’s Stock (1)(抜粋)
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