(ブルームバーグ):米国とイスラエルによるイラン攻撃を受け、事実上封鎖状態となっているホルムズ海峡で船舶の安全が脅かされていることから、日本政府は業界団体を通じて注意喚起したほか、事態の沈静化に向けた外交努力を続けている。
木原稔官房長官は3日午前の記者会見で、イラン側によるタンカーへの攻撃が報じられるなど同海峡付近の情勢悪化について「事実関係について情報収集を続けており、引き続き動向を注視している」と述べた。日本関係船舶の被害はないと確認しているという。
その上で、「エネルギー安全保障を含む中東地域の平和と安定は極めて重要」と述べ、関係国と連携し、必要なあらゆる外交努力を行うとした。
国土交通省が業界団体の日本船主協会に対し、付近を航行する関係船舶と乗組員の安全確保に最大限努め、ペルシア湾内への新たな入域は行わないよう注意喚起したことを明らかにした。また、茂木敏充外相が2日に駐日イラン大使に対し、同海峡での安全確保について「直接提起した」という。
中東情勢の緊迫化を受け、3日の日本市場では債券が下落(金利は上昇)。株式は大幅安となっている。円は対ドルで午後零時55分現在、157円台前半で推移している。原油価格の上昇でインフレ懸念が広がっている。
政府はまた、中東地域に在留する日本人の退避にも動いている。外務省によると、イスラエルからの出国を希望した日本人5人がテルアビブから隣国ヨルダンの首都アンマンに陸路で到着した。現地の日本大使館が支援した。
首相訪米
中東情勢を巡ってはトランプ米大統領が「要する時間はいとわない。必要ならいくらでもやる」と述べるなど先行き不透明な状況が続いている。
3日の衆院予算委員会では、中道改革連合の浜地雅一氏が、イラン攻撃への法的評価について「事態が落ち着いた段階で行うべきだ」と述べ、政府の今後の対応をただした。
高市早苗首相は今月中旬に予定している米国訪問で大統領と率直な意見交換を行うとした上で、「今しばらく時間をいただかないと現段階で法的な評価ができるものではない」と述べた。
(高市首相の発言などを追加し、更新しました)
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