(ブルームバーグ):米連邦最高裁がトランプ大統領の包括的な関税措置を無効とする判断を先月下したことを受け、輸入業者への関税還付を巡る訴訟の手続きを先送りするようトランプ政権が求めていたのに対し、首都ワシントンの連邦特別行政高裁はこの要請を退けた。
同高裁は2日の命令で、審理手続きを直ちに再開し、案件をニューヨーク市にある米国際貿易裁判所に差し戻す措置を取った。政府がこの訴訟について最長4カ月間の停止継続を求めた申し立ても退けた。
最高裁で審理されていた訴訟の原告である中小企業のグループは連邦特別行政高裁に対し、関税還付請求をできる限り早急に進められるよう、同高裁レベルの訴訟手続きを速やかに終結させるよう求めていた。
関税関連の提訴はこれまでに2000件超に上り、そのほぼ全ては最高裁が昨年11月に口頭弁論を開いた後、国際貿易裁判所に提起された。同裁判所は最高裁の判断が出るまで、全案件を停止していた。
連邦特別行政高裁は今回の決定について書面による説明を示さず、反対意見も付されなかった。
米司法省は同高裁に対し、最高裁が正式に判決を確定させるのを待つべきだと主張するとともに、政府側が「選択肢を検討する機会を確保するため」にも時間が必要だとしていた。最高裁が事件を正式に終結させるまでには通常32日かかる。政府は、案件を国際貿易裁判所に差し戻す前に、さらに90日間手続きを停止するよう求めていた。
最高裁は2月20日、トランプ氏が1977年国際緊急経済権限法(IEEPA)を根拠に世界的な関税を課したのは違法だとする判断を6対3で下した。
政権側は最近の裁判書面で、還付手続きが不可避であることを認めたと受け取れる姿勢を示したものの、企業が支払った関税の全額を返還するとの明確な約束は示していない。
トランプ氏は最高裁の判断直後、「恐らく訴訟で争われることになるだろう」と記者団に発言。また、政権が最高裁に再審理を求める可能性も示唆したが、最高裁がそうした申し立てを認めることはほとんどない。
国際貿易裁判所は今後の進め方について、まだ方針を示していない。
輸入業者の代理人を務める法的擁護団体リバティー・ジャスティス・センターは声明で、「政府は何カ月にもわたり先送りを主張してきた。だが裁判所はもう十分だと明確に示した」と指摘した。
司法省報道官はこれまでのところ、コメント要請に応じていない。
原題:Trump Administration Loses Push to Delay Tariff Refund Fight (1)(抜粋)
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