(ブルームバーグ):イスラエルが3日に新たな空爆を実施し、中東全域に波紋が広がる中、米国はイランとの紛争がどの程度続くのかについて相反するメッセージを発した。拡大する軍事衝突はエネルギー市場を揺さぶっている。
ヘグセス国防長官は3日、イランとの「終わりのない戦争」という考えを否定した。一方、トランプ大統領はその後、決まったタイムラインはないと強調した。米地上部隊の投入については両氏とも排除しなかった。
トランプ氏は「要する時間はいとわない。必要ならいくらでもやる」とし、「当初から4-5週間と見込んでいたが、それよりもはるかに長い期間、継続する能力がわれわれにはある」と語った。
イスラエル国防軍(IDF)は3日、イランの首都テヘランで新たな「攻撃の波」を実施したと発表した。標的はイラン内務省の治安部門と情報省の各司令センターで、「暴力的手段で体制に対する抗議を抑圧している」と非難した。
イランは米国とイスラエルの攻撃で最高指導者ハメネイ師が殺害されたことを受け、中東各地への攻撃を続けている。イスラエル、サウジアラビア、カタール、アラブ首長国連邦(UAE)で爆発音が聞かれた。
イランのアラグチ外相は3日夜、国営テレビで演説し、近隣諸国と争う意図はないが、「そこに駐留する米兵と対峙(たいじ)している」と述べた。
米国はまた、クウェートで戦闘機3機が撃墜されたが、乗組員は安全に脱出したと明らかにした。友軍による誤射とみられるという。イスラエルはこれに先立ち、レバノン南部での親イラン民兵組織ヒズボラからの攻撃を受け、ベイルートまで攻撃を拡大していた。
事情に詳しい関係者によると、UAEとカタールは、イランに対する米国の軍事作戦を短期間にとどめるよう、トランプ氏を説得する働きかけを水面下で同盟国に行っているという。
原油の国際指標である北海ブレントは清算値で約7%上昇し、1バレル=77.74ドルとなった。イスラム革命防衛隊(IRGC)司令官の顧問が国営メディアに対し、イラン軍は同地域から石油を流出させないと述べたことを受け、時間外取引でも78ドル超で推移した。
ルビオ国務長官はワシントンで記者団に対し、エネルギー価格上昇を緩和するための措置を近く打ち出す見通しだと述べた。また、米軍がイランに対する軍事攻撃を一段と強化すると明かした。
一方、上院民主党トップのシューマー院内総務は、今回の衝突を「必要に迫られた戦争ではなく、選択された戦争だ」と批判し、米国民は「ガソリン価格を押し上げる」戦争を望んでいないと語った。
米中央軍は、東部時間3日午後4時時点で兵士6人が戦死したと発表した。米国が今回の紛争で初の米兵死亡を公表した後、死傷者について「これが終わるまでに恐らくさらに出るだろう。それが現実だ」とコメントした。
原題:Trump Vows ‘Whatever it Takes’ on Iran as Conflict Widens (1)(抜粋)
--取材協力:Michael Cohen、Stuart Livingstone-Wallace、Onur Ant、John Bowker、Natalia Drozdiak、Devika Krishna Kumar.
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