(ブルームバーグ):イスラエルと米国による2月28日のイラン攻撃で始まった戦争で、米軍に初めて死者が出た。トランプ米大統領は、イランへの攻撃が4-5週間続くとの見通しを示した。
トランプ大統領はニューヨーク・タイムズ紙のインタビューで、米国とイスラエルが爆撃を継続することは「困難ではない」と語り、米軍が世界中のさまざまな国で弾薬を保管しているため、攻撃を維持できると付け加えた。
トランプ氏は、米軍がイラン海軍9隻を撃沈し海軍司令部を「ほぼ壊滅させた」と述べ、目的が達成されるまで軍はイランへの爆撃を継続すると表明した。
米国とイスラエルによる大規模なミサイル攻撃で最高指導者ハメネイ師らが死亡したのを受け、イランの報復攻撃は中東全域に広がっている。ただ、米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)によれば、イランは米国との核協議再開を目指す動きを見せている。
石油輸出国機構(OPEC)とロシアなど非加盟産油国で構成する「OPECプラス」は、4月の増産幅を拡大することで合意したが、石油をはじめとする市場は不安定な値動きとなっている。日本時間3月2日午前11時半時点の最新情報は以下の通り。
全目標達成まで対イラン戦闘継続
トランプ米大統領は1日、米軍は目標が達成されるまでイランへの爆撃を継続するとし、イラン指導部に降伏するよう求めた。SNSに投稿した動画で、イランの最高指導者ハメネイ師の死亡を確認したほか、米国とイスラエルがイラン国内で革命防衛隊の施設や防空システムを含む数百の標的を攻撃したと明らかにした。
最高安全保障委員会トップが核協議再開を模索-WSJ
イラン最高安全保障委員会(SNSC)のラリジャニ事務局長は、米国との核協議再開を模索していると、米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)が報じた。
1000超の標的に攻撃
米中央軍は、イラン国内の1000を超える標的を攻撃したと発表した。標的にはイスラム革命防衛隊の指揮統制施設や防空能力、ミサイルおよび無人機の発射地点、軍用飛行場が含まれる。Xへの投稿によれば、米国は今回の戦闘で初めて低コストの自爆型攻撃ドローンを使用した。
トランプ氏はFOXニュースのジャッキー・ハインリッヒ記者に対し、イランの指導者48人が「一撃で」いなくなったと述べ、米国は残りの標的の数を把握していると語った。ハインリッヒ氏が発言をXに投稿した。
米中央軍は米東部時間1日朝、対イラン軍事作戦で米軍人3人が死亡し、5人が「重傷を負った」とXで発表した。トランプ氏は、さらなる犠牲者が出る可能性があると述べた。
ヒズボラがイスラエルに報復攻撃
レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラが、イランの最高指導者ハメネイ師の殺害に対する報復として、イスラエルにロケット弾とドローンによる攻撃を実施した。一方、イスラエル軍はヒズボラ上級幹部を標的にベイルートやレバノン南部に攻撃を加えたと発表した。
金融各社が中東エクスポージャー点検
ヘッジファンドや銀行、保険会社は、週末に米国とイスラエルがイランを攻撃したことを受け、自社の中東向けエクスポージャーの点検を急いでいる。関係者によると、国泰人寿保険や南山人寿保険など台湾の大手生命保険会社は、攻撃のニュースを受けて中東向けエクスポージャーについて週末に精査した。
原油価格一時82ドル、安全資産に買い
米軍とイスラエル軍がイランに大規模攻撃を実施し、原油輸送ルートの要衝であるホルムズ海峡が実質的な封鎖状態となったことを受け、アジア時間2日午前の取引で原油価格が急上昇した。ICEフューチャーズ・ヨーロッパの北海原油代表油種ブレント先物は、一時13.7%高の1バレル=82.37ドルと2025年1月以来の高値を付けた。ロシアのウクライナ侵攻以来4年ぶりの大幅高となった。
イランの核兵器開発は許されない-高市首相
高市早苗首相は2日、緊迫化するイラン情勢に関し、「イランによる核兵器開発は決して許されないというのがわが国の一貫した立場だ」との見解を示した。事態の早期沈静化へあらゆる外交努力を行うとも語った。
ホルムズ海峡を船舶回避
米国とイスラエルによるイランへの爆撃を受け、ペルシャ湾と外洋を結ぶホルムズ海峡で石油輸送が大きく滞っている。イランのメディアは同海峡が「事実上閉鎖」されたと伝えた。
スターマー首相、米軍の英基地使用認める
スターマー英首相は1日、イランのミサイル拠点破壊という目的のために米軍が英国の軍事基地を使用することを認めたとX(旧ツイッター)に投稿した動画で明らかにした。
原題:Iran Strikes: The Latest on US-Israel Conflict With Tehran(抜粋)
--取材協力:Maria Paula Mijares Torres、Angela Cullen、Stanley James、Michelle Jamrisko.もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
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