米国とイスラエルは2月28日朝、イランに対して大規模なミサイル攻撃を開始した。核兵器開発を防ぐためとしている。最高指導者のハメネイ師は死亡した。

イランは対抗措置として、イスラエルに加え、中東各地の米軍基地に向けて報復攻撃を行った。今回の攻撃による市場への影響は不透明だが、一部のデジタル資産は値上がりした。日本時間3月1日午後2時40分時点の最新情報は以下の通り。

トランプ米大統領が警告

トランプ米大統領は自身のソーシャルメディア「トゥルース・ソーシャル」に「イランはきょう、これまでないほどに激しく攻撃するつもりだと表明した」と投稿し、「そんなことはしない方がいい。もし実行したら、われわれはこれまで見たことがないような力で攻撃する」と続けた。

ハメネイ師

ハメネイ師の死亡はまず、トランプ氏が発表した。1979年のイラン革命以降では2人目の最高指導者で、86歳だった。トランプ氏は「歴史の中で最も邪悪な人物の一人が死んだ」とトゥルース・ソーシャルに投稿し、イラン国民に体制転換を呼びかけた。

イランの国営メディアは当初、この発表を否定し、ペゼシュキアン大統領を含めて指導者らの多くは安全だと主張したが、テヘラン時間3月1日午前5時(日本時間午前10時半)ごろ、ハメネイ師の死亡を確認した。オフィス施設内で殺害されたとし、40日間の国家服喪の期間に入るという。

標的

米中央軍はイラン革命防衛隊の指揮統制施設や防空能力、ミサイルおよびドローンの発射拠点、軍用飛行場を標的にしたと発表した。中央軍がXに投稿した内容によると、米軍は低コストの一方向型攻撃ドローンを戦闘で初めて使用した。

トランプ氏はイラン空爆は1週間を通じて続くとしている。米軍によれば、米国側に死者や戦闘関連の負傷者の報告はない。

イラン国営テレビが赤新月の情報として伝えたところでは、今回の攻撃で201人が死亡し、747人が負傷した。

イランの報復

イランは中東各地にミサイルとドローンの大規模な攻撃を仕掛けた。標的にはアラブ首長国連邦(UAE)、カタール、クウェート、サウジアラビアなどの米軍基地や拠点が含まれる。防衛システムがミサイルとドローンを迎撃し、ドバイの豪華な高層ビル群や富裕層の居住区を守った。中央軍は米国の施設に「最小限の」損害があったことを確認した。イスラエルも標的となった。

原油輸送に支障

石油タンカーはホルムズ海峡の航行を次第に回避しており、イランのメディアはホルムズ海峡が「事実上閉鎖された」と報じている。ブルームバーグが確認した通達によれば、日本郵船は自社の船舶にホルムズ海峡を通航しないよう指示した。これに先立ち、米国は船舶に対してペルシャ湾およびアラビア海、特に米軍資産から30カイリの範囲には近づかないよう警告していた。

今回の攻撃を受けて、石油輸出国機構(OPEC)と非加盟産油国で構成するOPECプラスは3月1日の会合で、増産幅の拡大を検討する見通しだ。3カ月間の停止を経て4月から小幅な生産増加を再開する見通しという。イランの原油生産量は日量約330万バレルで、OPEC加盟国では第4位。

空の旅は混乱

ペルシャ湾岸諸国は相次いで領空を閉鎖した。中東は東西を結ぶ重要な航空回廊の要衝だが、ドバイやドーハ、アブダビなど世界的なハブ空港でフライトキャンセルが相次ぎ、混乱が広がっている。

エミレーツ航空とカタール航空はいずれも運行を全て停止した。また、ドバイ国際空港の一部は損壊した。主要ターミナルビルの一つに空爆による影響があったとみられる。

市場への影響

原油市場は週末のため取引は行われていない。暗号資産(仮想通貨)のビットコインはアジア時間1日午前の取引で持ち直し、一時2%余り上昇し、6万8196ドルを付けた。

イラン内部

トランプ大統領はSNSに投稿した動画で、イラン国民に向け「自由の時は間近だ。私たちの作戦が終了したら、政府を掌握せよ。それはあなた方のものになる。恐らくこれは、何世代に一度しか来ない機会かもしれない」と呼び掛けていた。

米議会の反応

フロリダ州パームビーチにある私邸「マールアラーゴ」に滞在しているトランプ大統領は、投稿した動画以外、攻撃に関する国民向け声明を発表する予定はない。現時点での議会の反応は、一部例外を除き、ほぼ党派線に沿って分かれている。共和党は軍事行動への支持を表明する傾向が強く、民主党は大統領の攻撃実施権限を制限する決議案の採決を求めている。

原題:Trump Warns Iran Not to Retaliate, Says US Will Strike Back、Iran Strikes: The Latest on US-Israel Conflict With Tehran(抜粋)

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