人工知能(AI)脅威論に身構える金融界に、プライベートクレジット(未公開企業向け融資)に関連した予想外の悪材料が重なり、市場では銀行や資産運用会社の株が売りを浴びている。

27日の市場でKBW銀行株指数は一時6%下落し、昨年12月以来の水準に押し下げられた。月間では3月以来の大幅下落となる見通しだ。構成23銘柄すべてが下落し、ザイオンズ・バンコープやウェルズ・ファーゴの下げは6%を超えた。ウォール街の巨人、ゴールドマン・サックス・グループやシティグループ、モルガン・スタンレーの株も売られた。

今月は融資会社や決済プロバイダー、資産運用会社に対する風当たりが強くなっている。とりわけ新たなAIアプリケーションとプライベートクレジットを巡る不安は、株価に深刻なダメージを与えている。フィンテック企業ブロック(旧社名スクエア)は前日、全従業員の約半数に当たる4000人を削減すると発表した。

信用スプレッドも拡大し始めたところに、ウォール街が支援する英住宅ローン会社が破綻したことで、不透明なプライベートクレジットの世界で増加するデフォルト(債務不履行)に、銀行が対応を余儀なくされる可能性に不安が広がった。

 

ブルームバーグ・インテリジェンス(BI)のシニアアナリストのハーマン・チャン氏は「AIの導入と波乱がどのようなペースで進行するのか分からないまま、銀行は一段と変動の激しい局面に入ろうとしている」と指摘。「信用スプレッドが拡大している上で米国債相場が上昇していることは、リスク回避の姿勢を示している」と解説した。

売りはクレジットカード会社や決済プロバイダーの株式にも及び、シンクロニー・ファイナンシャルやアメリカン・エキスプレス、キャピタル・ワン・ファイナンシャルは大幅下落。いずれも6%以上の値下がりとなった。オルタナティブ資産運用会社の株価も急落し、アポロ・グローバル・マネジメントやKKR、アレス・マネジメントの下げは7%を超えた。

「今朝の市場では、クレジットにわずかでも反応しそうなものなら、無差別に売られた」とトゥルイストのブライアン・フィネラン氏は顧客リポートで指摘した。

原題:Financial Shares Walloped by AI, Credit Woes Hit Three-Month Low(抜粋)

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