米イラン関係の緊張が続き、域内で紛争が勃発するとの懸念を背景に、米英や中国など各国が、中東の大使館から職員を避難させ、渡航注意情報を発出している。トランプ米大統領は27日、イラン攻撃回避に向けた外交交渉に悲観的な見方を示した。

トランプ氏はホワイトハウスで記者団に対し、「現在の動きには満足していない。彼らは合意すべきだ。合意すれば賢明だろう」と発言。27日に「追加的な協議」が行われるとも述べたが、詳細は明らかにしなかった。

「われわれはイランが核兵器を保有することを望んでいないが、彼らはそうした決定的な言葉を口にしていない」と、トランプ氏は述べた。

米政府は同日、在エルサレム大使館の緊急時対応以外の職員に対し、イスラエルからの退避を許可した。イスラエルは米国の攻撃に加わった場合、イランによる報復攻撃の標的となる恐れがある。

米国とイランの緊張はなお続き、米国のイラン攻撃を回避するための協議が来週も行われる見通しだ。

この対立はイスラエルの金融市場を圧迫し、同国株式市場の今週の騰落率は世界で最も低迷している部類に入る。通貨シェケルはここ2日間の下落率が、イランとの戦争が始まった昨年6月12日以来の大きさとなっている。

在エルサレム米国大使館は27日に情報を更新し、緊急事態要員ではない職員とその家族は民間機の便があるうちに出国することを検討するよう勧告した。中東地域の緊張の高まりにより、これまでに多くの航空会社がイスラエルの商都であるテルアビブと他国と結ぶ便を停止している。

同大使館はまた職員に対し、エルサレム旧市街やヨルダン川西岸など特定の地域への渡航を禁止する可能性があると説明した。

中国やオーストラリア、ポーランド、フィンランド、スウェーデン、インド、シンガポールなども市民に中東の一部地域からの退避を勧告している。米国はこれまでに、レバノンの大使館職員を退避させると発表していた。

イスラエルの報道によると、同国の領海に2隻目の米空母、ジェラルド・フォードが到着した。同艦はイラン攻撃や、イランによる報復攻撃からのイスラエルおよび米資産の防衛に加わる可能性がある。

原題:Embassies Evacuate in Mideast With Trump ‘Not Happy’ On Iran(抜粋)

(第1-3段落にトランプ氏の発言などを追加して更新します)

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