27日の日本市場では、人工知能(AI)半導体大手エヌビディアの株価下落を受けてリスク回避的なムードが強まり、株は一進一退、債券は底堅い展開が予想される。米国の新規失業保険申請件数が引き続き低水準で推移しており、外為市場ではドルが下支えされそうだ。

26日の米国市場では、市場予想を上回る業績見通しを発表したエヌビディアの株価が5%超下落し昨年4月以来の日中下落率を記録、投資家のAIバブル懸念が強まっていることを印象づけた。AI相場の最大のけん引役失速で国内の半導体関連株にも売りが先行し日経平均は下落しやすい。一方でハイテク株の比率が低い東証株価指数(TOPIX)は比較的底堅く推移しそうだ。

投資家のリスク回避姿勢から債券市場は上昇、米国10年国債利回りは3カ月ぶりの低水準をつけた。日本の債券市場も反発が予想されるが、高市政権の積極財政政策に対する警戒感から上値は限定される可能性もある。朝方発表される東京都区部の消費者物価指数にも注目が集まる。

外為市場は総じて小動きながら、26日に発表された米新規失業保険申請件数が予想ほど悪化しなかったことで、ドルが小じっかりとなりそうだ。また、AIによる雇用喪失はこれまでのところ限定的であることが確認された形だ。

一方で、26日の取引後モバイル決済アプリなどを手掛けるブロックは全従業員の約半分を削減すると発表、同社の株価は時間外で大幅に反発する一方、AIによる雇用減少がソフトウエア関連企業で現実のものになりつつある可能性を示した。今後、新規失業保険申請件数への注目度は高まりやすいだろう。

このほか、米国とイランの核協議は来週も継続されることが明らかになり、リスク回避ムードを多少軽減する可能性がある。ただ、トランプ氏が設定した3月1-6日の交渉期限を控え、市場では神経質な展開が予想される。また原油価格も高値圏での推移が続いている。

(注:表中の終値は米国時間終値。円相場は対米ドル、前営業日比は円の対ドル変化率。米10年金利の前営業日比は変化幅(単位:%ポイント)。日経平均の前営業日比はシカゴ・マーカンタイル取引所清算値と大阪取引所清算値との比較。シカゴ取引所が休場の場合は大阪取引所の前日清算値と最終取引値の比較。金は1トロイオンス当たりのドル建て価格)

もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp

©2026 Bloomberg L.P.