(ブルームバーグ):化学メーカーの太陽ホールディングス(HD)が非公開化に向けて最終調整をしていることが25日、分かった。単独での生き残りとファンドの傘下入りを比較検討していた同社の特別委員会が、米投資ファンドのKKRによる買収が妥当と判断した。
事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。株式公開買い付け(TOB)価格は、6000円台で推移する現在の株価を下回る可能性があるという。
同社は昨年12月上旬に非上場化に向けた法的拘束力のある最終入札を実施。KKRが競合のプライベートエクイティー(PE、未公開株)投資会社らを価格などの条件面で上回り、最有力候補となっていた。
太陽HDとKKRの広報担当はコメントを控えた。報道を受けて太陽HDの株価は一時前日比12%安の5355円まで下げた後、同11%安で取引を終了した。
発表資料によると、太陽HDは取締役会が上場維持か非公開化かを決めるに当たって、特別委員会の提言を最大限尊重するとしている。順当に行けば同社は非公開化を選択する公算が大きい。ただ買収提案受け入れの最終決定はしておらず、合意に至らない可能性もある。
昨年6月の定時株主総会で、株主との対立で佐藤英志前社長の取締役再任が否決されるなど、太陽HDでは経営の混乱が続いてきた。KKR傘下入りが実現した場合、新たな成長戦略を描けるかが焦点になる。
太陽HDはプリント基板用インクで高いシェアを持つ化学メーカーで、佐藤前社長時代に医療・医薬品事業の強化などを推し進めてきた。
足元の業績は人工知能(AI)や半導体向け材料が好調で、同社は4日、今期(2026年3月期)の連結営業利益見通しを296億円に引き上げた。従来予想は269億円。
株価が割安か割高かを判断する指標である株価純資産倍率をみると、同社は6.39倍と東証に上場する化学セクター平均(1.64倍)と比べて突出して割高感が高い。24日の同社株価終値は買収報道前の25年5月27日の2.3倍。同期間の日経平均株価の上昇率は52%だった。
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