(ブルームバーグ):米メディア大手ワーナー・ブラザース・ディスカバリーは、同業パラマウント・スカイダンスによる1株31ドルの新たな買収提案について、Netflixとの既存の合意よりも有利な条件につながり得ると明らかにした。ワーナー買収を巡る入札合戦が再び激化する可能性がある。
ワーナーの取締役会が、パラマウント側との7日間にわたる再協議後に判断した。24日の発表資料によると、ワーナーは、映画・テレビ制作スタジオと動画配信サービス「HBOマックス」を1株27.75ドルで買収するNetflixとの合意について、株主に支持を推奨する姿勢を撤回していない。その一方で、パラマウントの新たな提案はさらなる協議に進む基準を満たしているとしている。
デービッド・エリソン氏率いるパラマウントの新提案は、同社がワーナー買収を断念していないことを示すもので、DCコミックスやゲーム・オブ・スローンズなどの人気作品を抱えるワーナーの制作スタジオに対し、Netflixがどこまで買収額を積み増す用意があるかを試すことになる。
ワーナーは、パラマウントの修正案がNetflixとの買収合意より優れているかどうかについて「取締役会は判断していない」とし、今後もパラマウントとの協議を続ける方針を表明。取締役会がパラマウントの修正案を支持した場合、Netflixには4営業日以内に対抗案を提示する機会が与えられるとしている。
パラマウントは9月以降、ワーナーの買収を目指しており、買収提示額を複数回引き上げるとともに、ワーナーの取締役会が求めた条件の変更にも応じてきた。
パラマウントの修正案は、買収提示額を従来の1株30ドルから1ドル引き上げており、負債を含めた企業価値は約1080億ドル(約16兆8350億円)と評価されている。これに対し、Netflix案では同ベースで827億ドルとなっている。ただし、ワーナーはケーブルテレビ局事業のスピンオフ(分離・独立)が株主に追加的な価値をもたらすと見込んでいる。
パラマウントの修正案には、9月30日までに取引が完了しない場合、四半期ごとに1株当たり0.25ドルが買収額に上乗せされる条項が含まれるほか、規制当局が買収を阻止した場合には70億ドルをワーナーに支払う条項も盛り込まれている。
さらに、貸し手側の一部が支払い能力への懸念を理由に融資を取りやめた場合に、パラマウントが自己資本を追加拠出することにも合意した。ワーナーのケーブルネットワーク事業の業績悪化を理由に取引を撤回しないことも確約している。
発表を受け、ワーナー株価は時間外取引で約1%下落した。一部の投資家がより高い提示額を期待していた可能性がある。パラマウントとNetflixの株価はいずれも1%超上昇した。
原題:Warner Bros. Says Paramount’s New $31 Offer May Top Netflix (2)(抜粋)
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