赤沢亮正経済産業相は23日夜、ラトニック米商務長官と電話会談し、米政府による新たな関税措置で日本への配慮を求めた。対米投資を含む日米合意については引き続き履行していくことを確認した。

経済産業省が24日、会談の概要を発表した。約40分間行われた会談で、両氏は昨年の日米関税協議で取りまとめた対米投資の早期かつ円滑な実施に向けて日米間で緊密に連携することを確認。赤沢氏は、トランプ大統領が発表した新たな関税措置で「日本の扱いが昨年の日米間の合意より不利になることがないよう、申し入れた」という。

トランプ氏は21日、昨年導入した関税措置の大部分について、連邦最高裁が無効と判断したことを受け、世界一律15%の関税を導入するとSNSへの投稿で表明した。20日に最高裁が判断を示してから数時間後、外国製品に対する10%の世界一律関税を発動。その翌日にさらに5%引き上げる方針を示した。

木原稔官房長官は24日午前、閣議後の記者会見で、日米合意は経済安全保障の確保、経済成長の促進につながるとして「わが国として合意を着実に実施していく考えだ」と強調。米に対しても同様の対応を求めていくと述べた。関連の動向と日米合意に与える影響には「引き続き高い関心を持って注視する」とした。

日米両政府は関税協議で、日本が5500億ドル(約85兆円)の対米投資を実施していくことで合意。米側は分野別関税を課している一部製品を除く日本製品への追加関税を一時25%としていた水準から15%に引き下げた。27.5%まで引き上げられた自動車・同部品への関税率も15%となった。

トランプ氏は1974年の通商法122条に基づき新たな一律関税を適用している。122条は大統領に対し、議会の承認なしに150日間関税を課す権限を認めている。延長には議会の承認が必要だが、民主党や一部共和党議員はトランプ氏の貿易政策の一部に反対しており、承認は容易には得られない可能性がある。

ホワイトハウスのファクトシートによると、20日に発表された当初の10%関税は、米東部時間2月24日午前0時1分に発効する予定だった。同日夜には議会で一般教書演説を行う予定だ。21日の投稿では、15%関税の発効時期について詳細は示されていない。

自民党の小野寺五典税制調査会長は22日、フジテレビの報道番組で、トランプ氏が発表した世界一律関税について「ムチャクチャだなと思う」と話した。一方、関税を巡る日米合意を見直すべきかどうかについては、よく慎重に議論するべきだとの見方を示した。

(5段落目に背景説明を追加し、更新しました)

--取材協力:梅川崇.

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