(ブルームバーグ):日本国債は高い利回りが財政懸念をしのぎ、海外投資家の買いが広がっていることが統計で明らかになった。
20日に公表された日本証券業協会のデータによると、海外投資家は1月に6兆400億円の国債を買い越した。統計がさかのぼれる2004年以降、月間ベースで2番目の規模となる。過去最高は23年3月の6兆830億円だった。
国債の利回りは1月20日にピークを付けた。高市早苗首相が衆院解散を表明し、食料品にかかる消費税率を一時的にゼロにすることを公約に掲げた翌日だった。その後利回りは低下基調をたどり、衆院選で与党が歴史的な大勝を収めてからは一段と水準を切り下げている。
アクサ・インベストメント・マネージャーズの木村龍太郎シニア債券ストラテジストは「高市首相が野放図な財政拡張はしないとの見方による買いも入った」とみる。金利上昇局面では「積極的に国債のアロケーションを引き上げるような買いを入れている」と言う。
海外勢は25年、超長期国債の最大の買い手となった。かつて国内投資家や日本銀行が主役だった市場で、海外勢の影響力が高まっている。
国際通貨基金 (IMF)の日本担当ミッションチーフを務めるラフル・アナンド氏は今週、財政懸念を理由に日本国債への海外勢の需要が後退している証しはないと述べた。
明治安田アセットマネジメント債券運用部の大﨑秀一シニア・ポートフォリオ・マネジャーは、海外投資家は年限の短い債券を売って長い債券を買うことにより利回り曲線の平たん化を狙うフラットナーポジションを手がけていると推測する。
「超長期債は4月から発行額が減額されることや、利上げの影響を受けにくいことが背景にある」と同氏は述べた。また「実際に発行額が減額されるタイミングなどで同ポジションを解消して利益を確定する動きが出ることには警戒が必要だ」と述べた。
日証協のデータは、海外勢と国内投資家では投資スタンスが異なることも示した。生命保険・損害保険会社は超長期債を7218億円売り越し、昨年12月に次ぐ過去2番目の売り越し規模となった。地方銀行の売越額は過去最高を記録した。
--取材協力:山中英典、日高正裕.
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