(ブルームバーグ):ウォール街の幹部や米政府高官が、トランプ米大統領一家の暗号資産(仮想通貨)企業主催の会議に出席した。
暗号資産がトランプ大統領の2期目において政策上の優先課題であると同時に、同氏にとって個人的な収益源にもなっている実態が浮き彫りとなった。
トランプ氏の長男ドナルド・ジュニア氏と次男エリック氏が設立した「ワールド・リバティ・ファイナンシャル(WLF)」が主催したこの会議は、米議会や大手銀行における暗号資産への姿勢が大きく変化している現状を象徴している。
ブルームバーグ・ビリオネア指数によると、トランプ氏の大統領復帰後1年で、一族の資産は新たな暗号資産事業によって10億ドル(約2100億円)超増加した。
約500人が参加した今回の会合には、金融業界関係者に加え、商品先物取引委員会(CFTC)のセリグ委員長や中小企業庁(SBA)のロフラー長官らも出席した。ウォール街各社は、バイデン政権下の厳格な規制で停滞していた暗号資産関連の上場案件が復活すると見込み、その恩恵を取り込もうと準備を進めている。
ウォール街の経営陣は長年にわたり暗号資産を批判してきた。JPモルガン・チェースのジェイミー・ダイモン最高経営責任者(CEO)が2022年に否定的な発言をしたほか、ゴールドマン・サックス・グループのデービッド・ソロモンCEOも懐疑的な見方を示してきた。
しかしソロモン氏は18日、マール・ア・ラーゴで開かれた会合で少額のビットコインを保有していることを明らかにし、仮想通貨をより真剣に受け止めている姿勢を示した。
ナスダックのアデナ・フリードマンCEOとNYSEグループのリン・マーティン社長も講演した。両取引所はいずれもトランプ一族が支援する企業を上場させている。
ワールド・リバティ・ファイナンシャルなどを巡っては利益相反の可能性が指摘されているが、トランプ兄弟は自らを民間の実業家だと強調している。しかし今回の会合は、同社が米政府中枢との関係を活用できる立場にあることを示した。
原題:Trump Family Crypto Bash Convenes Wall Street’s New Believers(抜粋)
--取材協力:Sridhar Natarajan、Todd Gillespie.
もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
©2026 Bloomberg L.P.