(ブルームバーグ):全国銀行協会の半沢淳一会長(三菱UFJ銀行頭取)は19日の定例記者会見で、日本政府が昨年の貿易・経済合意に基づく対米投資の1号案件を発表したことを踏まえ、民間銀行によるファイナンス面での関与について、国際協力銀行(JBIC)や日本貿易保険(NEXI)との「連携が不可欠だ」と述べた。
1号案件として選ばれたのは、工業用人工ダイヤの製造プロジェクト、米国産原油の輸出インフラ・プロジェクト、人工知能(AI)用データセンターなどに電力を供給するガス火力発電プロジェクトの3件。ガス火力発電事業の規模は333億ドル(約5兆2000億円)と巨額だ。三井住友銀行やみずほ銀行を含めた3メガ銀などの国内金融機関がファイナンス面でどのように関与するのかにも関心が集まっている。
半沢氏は今回の投資スキームは日本企業の投資やJBICによる出資と融資のほか、民間銀行による融資を通じて資金が供給される構造だと説明した。今後の具体化に向けた資金供給の方法が検討される過程で政府系金融機関との連携は欠かせないとの認識を示した。その上で、民間銀行として培った「目利き力」を生かして対応を検討することが大切だと述べた。
政府は対米投資案件に必要な資金について、JBICや民間銀行が資金提供を担うなどと説明していた。三井住友銀行、みずほ銀行の広報担当者は個別案件についてのコメントは控えるとした。三菱UFJ銀行の広報担当者もコメントを控えた。JBICの広報担当者は個別案件に関しては言及を控えると述べた。
会見でのその他の半沢会長の発言:
- 日銀の追加利上げ、早ければ3、4月に行う可能性も相応にある
- 物価の変化に対し政策対応が遅れることで可能な物価上昇が定着したり、将来急激な引き締めが必要になったりするのは望ましくない
- 株価の上昇は高市政権の政策実行力の強化、成長戦略の期待の表れと受け止めている
- 選挙後、高市首相が持続性に配慮しつつ財政運営を進める考えを示したことなどを背景に長期金利は落ち着いている
- 責任ある積極財政の下で責任ある形での運営が進められるか注視したい
- 経済の中長期的な成長を実現する成長投資が大胆に反映される基盤が整ったことは望ましいと考えている
- 消費減税、物価高の下で家計負担を和らげ、消費の下支え効果に期待がある
- 一方、社会保障財源として重要で、中長期的な財政面に影響する可能性もある
- 国民的な理解が得られる形で整理されることが必要
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