ビットコインに積極投資するマイケル・セイラー氏が率いる米ストラテジーは、約1億7000万ドル(約260億円)相当のビットコインを追加購入した。資金の約半分は永久優先株で調達しており、この手法の活用比率は11月以来で最高となった。

17日の提出資料によると、9日から16日にかけて2486ビットコインを取得した。取得額のうち約46%に相当する7800万ドル超は、永久優先株「ストレッチ(Stretch)」のアット・ザ・マーケット(ATM)方式での発行で調達した。価格は額面を下回ったという。残る9050万ドルはクラスA普通株の売却で確保した。

マイケル・セイラー氏

暗号資産市場は、10月の急落で市場心理が悪化して以降、不安定な状況が続いている。ビットコインは今月17日には約6万7000ドルで取引され、10月に付けた過去最高値からほぼ50%下落している。この下落はストラテジーの業績にも影響しており、同社は第4四半期に124億ドルの純損失を計上した。ビットコイン価格の下落に連動してきた同社普通株は、年初来で約15%下落している。

ピーク時には、ストラテジー株は保有する暗号資産の価値を大きく上回る水準で取引されていた。このため同社は新株を発行してビットコインを購入し、そのサイクルを繰り返すことが可能だった。しかし現在はそのプレミアムがほぼ消失し、資本市場も引き締まりつつあることから、このモデルは行き詰まっている。

ストラテジーのフォン・リー最高経営責任者(CEO)は先週、値動きの激しい同社株を巡る投資家の懸念を和らげるため、永久優先株の発行を拡大する方針を示していた。ストレッチは現在、11.25%の変動配当を提供している。利率は毎月見直されており、実質的な利回りは約11.30%と、ジャンク債並みの水準となっている。

優先株はこれまで、ストラテジーの資金調達手段としては限定的な位置付けだった。直近4週間のビットコイン購入資金として、同社は約5億4300万ドルの普通株と8500万ドルの永久優先株を売却している。経営陣はボラティリティーを抑えるため、優先株への依存度を高めたい考えを示してきた。

ストラテジーは、高リスクのビットコイン投資をインカム商品(定期的な配当収入を得られる商品)へ転換する取り組みを継続している。今回の購入で優先株の活用を拡大したことは、普通株主の不安を一段と高めることなく資金を確保する狙いを示している。価格変動リスクの一部を、安定的な配当があれば良しとする投資家に移す構図だ。

同社の発行済み優先株残高は約85億ドルで、約82億ドルの転換社債残高を上回る。保有するビットコインは71万7000枚超に達し、価値は約490億ドル相当となっている。

原題:Saylor’s Strategy Buys More Bitcoin Using Preferred Stock (1)(抜粋)

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