(ブルームバーグ):イランと米国は中東地域の緊張緩和を目指し、スイスのジュネーブで17日、2回目の核協議を行った。米当局者はこの協議で進展があったとし、イランの交渉団は2週間以内に新たな提案を用意して協議のテーブルに戻ってくる予定だと述べた。米国側が慎重ながらも楽観的な評価を下したことから、米軍による武力行使が目前に迫っている可能性は低いことが示唆された。
匿名で話したこの当局者によれば、双方の溝を埋めるための詳細な提案がイランによって用意されるとしつつ、なお多くの詳細事項について協議が必要だと警戒を促した。
これより先、イラン側が出した声明は核合意の条件について米国との間で「原則合意」が成立したとしていた。
イラン国営テレビによると、イランのアラグチ外相は会談後、両国が「一連の指針原則に関する大筋合意」に達したと述べた。双方はこの合意を基に、潜在的な合意案の起草に向けて動くという。
同外相のコメントを受けて、原油価格は下落。ウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物はそれまでの値上がりを消し、1バレル当たり63ドルを割り込んだ。
米国側は、ウィトコフ特使とトランプ大統領の娘婿ジャレッド・クシュナー氏らが出席した。
交渉が成功すれば、米イラン間で画期的な合意が成立する道が開ける。イランの核計画に対する大幅な制限と引き換えに、同国の石油産業や経済全般に対する一連の厳しい制裁が解除される見通しだ。
準国営のイラン学生通信(ISNA)によると、イラン外務省のエスマイル・バガエイ報道官は、ジュネーブでの協議について「合意をまとめるため、数日または数週間でも滞在を延長する用意がある」と述べていた。
米イラン間の緊張と、石油資源が豊富な中東地域で戦争が起きる可能性を受け、ブレント原油は今年に入り約13%上昇している。
ホルムズ海峡
会談終了間際、イラン国営放送はイスラム革命防衛隊の軍事演習のため、17日にホルムズ海峡の一部が数時間閉鎖されると報じた。イランは16日にも演習を行い、安全保障上の脅威に対し「断固たる」対応をとる構えを見せた。
米国も2隻目の空母を配備し、中東地域での軍事プレゼンスを強化しており、交渉は緊急性を増した。米国は妥協点を見いだせない場合、イランを攻撃する可能性があると警告している。
テルアビブを16日に訪問した米共和党のグラム上院議員は、米国がイランに対する外交と軍事行動の選択を「数カ月ではなく数週間」以内に迫られていると述べた。
イランの最高指導者ハメネイ師は17日、「確かに軍艦は危険な兵器だが、さらに危険なのは、この軍艦を海底に沈めることができる兵器だ」と語り、米国をけん制した。
イランの軍事演習が報じられた直後、原油価格は小幅に上昇したが、中東地域からの原油供給が深刻なレベルで妨げられる懸念を反映したものではなかった。
原題:Iran Says It’s Closing Parts of Hormuz Strait as US Talks Resume
Iran-US Nuclear Talks Adjourn Amid Military Drills in Strait (1)
US, Iran Hail Progress in Nuclear Talks After Trump Threats (3)(抜粋)
(米当局者の見解を追加します)
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