(ブルームバーグ):トランプ米大統領は6日、インド製品に課していた25%の上乗せ関税を撤廃すると発表した。両国が今週発表した貿易協定の条件を確定させる第一歩となる。米国はインドによるロシア産石油の購入を理由に追加関税を課していた。
トランプ氏はこの日署名した大統領令で、「インドはロシア産石油の直接的・間接的な輸入の停止を確約し、米国からエネルギー製品を購入することを表明した。また、今後10年間にわたり防衛協力を拡大する枠組みを米国と構築することに最近合意した」と指摘した。
米国は別の共同声明で、インド製品に課されている上乗せ関税を削減し、実効関税率を18%に引き下げると発表した。25%の追加関税の撤廃は、米東部時間7日午前0時1分に実施される。
貿易合意はトランプ大統領とインドのモディ首相による電話会談後に発表された。6日発表の措置は合意条項の履行に向けた動きであり、両国間の緊張のさらなる緩和に寄与する見込みだ。
昨年夏以来、アジアの主要な貿易相手国の中で最高の50%関税を課されてきたインドにとって、今回の税率引き下げは大きな負担軽減となる。トランプ大統領は、モディ首相がロシア産原油購入を抑制する努力を見せたことが、関税引き下げの決め手になったと述べた。
その見返りとして、インドは5000億ドル(約78兆6200億円)相当の米国製品を購入し、農産物や製造品、化学品、医療機器を含む米国製品に対する貿易障壁の撤廃に同意した。米通商代表部(USTR)のグリア代表は今週初めにCNBCに対し、実現にはインド側によるさらなる取り組みが必要になると語っていた。
グリア代表は6日の声明で、「トランプ大統領のディールメイキングは、米国のすべての工業品および幅広い農産物に対する関税の引き下げで、米国の労働者と生産者のために世界最大級の経済圏を開放する。本日の発表は、両国の農家や起業家に新たな機会を創出し、米国とインドの関係が深まっていることを示すものだ」とコメントした。
合意の一環として、米国は一部の航空機・同部品の関税を撤廃。インドは米国の食品および農産物に対する非関税障壁に対処することに同意した。インドはさらに、自動車部品とジェネリック医薬品について優先的関税割当を受ける。
両国の共同声明によると、インドによる購入品目には、米国のエネルギー製品や航空機・同部品、貴金属、テクノロジー製品、原料炭などが含まれる見通し。また、データセンター向けの先端半導体を含むテクノロジー製品の取引も大幅に拡大させる予定だ。
インドが同意した投資については不透明な部分が残っている。5000億ドルの購入は5年間にわたって行われ、データセンターやエネルギーなどの分野が含まれるが、一部の既存プロジェクトも入っている。
原題:Trump Removes India’s 25% Russia-Related Tariff After Deal (1)(抜粋)
--取材協力:Skylar Woodhouse、Shruti Srivastava.もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
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