(ブルームバーグ):暗号資産(仮想通貨)ビットコインがニューヨーク時間1月31日午後の取引で急落し、8万ドルを割り込んだ。
ビットコインは一時7.1%安の7万8159.41ドルまで下落。トランプ大統領が世界の貿易相手国・地域に上乗せ関税を発表した昨年4月以来の安値をつけた。流動性が低く、買い意欲が限られる中で下げが加速した。
他の仮想通貨はさらに下げがきつく、時価総額2位のイーサは10%超、ソラナは11%超それぞれ下げた。

情報サイト、コインゲッコーのデータによると、足元の売りで直近24時間に仮想通貨全体で約1110億ドルの時価総額が吹き飛んだ。市場追跡サービスのコイングラスによれば、同期間に約16億ドル相当のショートおよびロングの持ち高が清算され、その大半は直近4時間に集中した。
ビットコインは、従来なら追い風になっていたであろう一連の材料に反応できていない。トランプ政権の政策リスクが警戒されるなか、1月はドル安が進んだが、センチメントはほぼ全く改善しなかった。
金価格が史上最高値を更新した際も反応薄で、1月30日に金・銀が急落してもビットコインへの資金流入は誘発されなかった。米国で仮想通貨向けの新たな規制の整備が遅れていることも投資意欲を損ねている。
ナベリア・アンド・アソシエーツのルイス・ナベリア最高投資責任者(CIO)は「法定通貨を懸念する投資家にとって、金と銀が受け皿になっている」と話す。
買い手不在の状況は、ポートフォリオ全体におけるビットコインの役割を巡り新たな疑問を投げ掛ける。かつてはモメンタム投資の対象であり、ディベースメント(通貨価値下落)に対するヘッジとも位置付けられていたが、現在はそのいずれの機能も果たせずにいる。
ビットコイン現物ETF(上場投資信託)からの資金流出に歯止めがかかっておらず、地政学リスクも需要を喚起していない。伝統的な安全資産への逃避資金は金属と現金に集中したままだ。
イスラエルとイランの間で緊張が高まっていることも、ビットコイン価格に影響している可能性がある。イラン軍トップがイスラエルへの攻撃を警告する一方で、トランプ大統領はイランへの軍事攻撃の可能性を示唆している。
ニーダムのアナリスト、ジョン・トダロ氏は、「足元の水準は、個人投資家の関心が極端に乏しいことを示している」と述べ、取引量の低迷は「向こう1-2四半期続く可能性がある」と付け加えた。
原題:Bitcoin Plunges Below $80,000 as the Crypto Slide Deepens (1)(抜粋)
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