米セントルイス連銀のムサレム総裁は1月30日、インフレ圧力をあおるのを防ぐため、現時点では利下げをこれ以上進めるのを控えるべきだとの考えを示した。

ムサレム氏はアーカンソー州ロジャーズでのイベントで、「インフレ率が目標を上回り、先行きのリスクがおおむね均衡している状況では、現時点で金利を緩和的な水準に引き下げるのは得策ではないと思う」と述べた。

「インフレ率の上昇や高止まりを招くリスクがあるだけでなく、緩和はインフレ期待や長期金利を押し上げることで、景気を減速させ、雇用を損なうなど、労働市場にとって逆効果となり得る」と指摘した。発言内容は事前に用意されたスピーチ原稿に基づいている。

セントルイス連銀のムサレム総裁が語る

ムサレム氏はただ、労働市場の弱さを示す追加的な兆しが表れ、かつインフレ率の高止まりやインフレ期待の上昇を示す新たな証拠がない場合において、追加利下げを支持する姿勢も示した。

「予想インフレ率が目標に低下する、あるいはそれを下回る場合」も、利下げを支持し得ると明らかにした。

同氏は先行きに楽観的で、米経済は今年、「トレンド並み、もしくはそれを上回る成長を遂げる」と想定。労働市場については秩序立った形で鈍化しており、大幅な悪化リスクは以前より小さいとの認識を示した。

さらに、関税の影響は2026年が進むにつれ薄れ、インフレ率は連邦準備制度の目標である2%に向かう軌道に戻ると見込んでいると語った。

ムサレム氏は講演後、米連邦準備制度理事会(FRB)のウォーシュ元理事を次期FRB議長として指名するとトランプ米大統領が発表したことについて問われ、ウォーシュ氏を16年ほど前から知っていると述べ、「彼はこの職に就く上で非常に高い資質を備えている」と説明した。

ムサレム氏はウォーシュ氏の「政策上の優先課題やFRBに対するビジョンについて、さらに理解を深めるのを楽しみにしている」とし、それまでは米国民のために中央銀行としての使命を果たすべく引き続き現職のパウエル議長と協力していくと話した。

原題:Fed’s Musalem Says It Would Be ‘Unadvisable’ to Lower Rates (1)(抜粋)

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