(ブルームバーグ):中南米の銅関連の富豪トップ2人の資産が、この1年で倍増した。銅の価格が記録的な水準に上昇する中、銅に特化した両氏の鉱業会社が、事業を多角化している他の鉱業会社の株価上昇を上回った。
複合企業のグルポ・メヒコを通じてサザン・コッパーの経営権を持つヘルマン・ラレア氏の資産は、28日までの12カ月で倍増し716億ドル(約11兆円)に達した。チリのルクシッチ一族を率い、アントファガスタを支配するアイリス・フォントボナ氏の純資産は91%増え556億ドルとなった。両氏の純資産額はブルームバーグ・ビリオネア指数に基づく。
記録的な銅価格上昇を背景に、2人の富豪の資産は過去1年に、合わせて640億ドル増えた。今月に入ってからだけでも、サザン・コッパーの株価は約40%上昇し、アントファガスタも約17%上げた。
アントファガスタとグルポ・メヒコの広報担当者はいずれもコメントを控えた。
銅価格は、関税導入の可能性を見据えた米国向け出荷が増加し、アジアや欧州の在庫が減少する中で急騰した。投資家の間では、人工知能(AI)を稼働させるデータセンターや電気自動車(EV)、各種電子機器向けなど、今後世界全体で大量のケーブル需要が見込まれるとの見方も強い。
世界各地の主要鉱山で相次いだトラブルにより、銅の供給は一段と混乱している。ドル安や金利低下も商品相場の下支え要因となっている。

鉱物コンサルティング会社GEMの責任者、フアン・イグナシオ・グスマン氏はサザン・コッパーとアントファガスタについて「両社はいずれも銅に特化した専業生産者で、両社株は銅そのものへの直接的なエクスポージャーを提供すると見なされている」と説明した。「銅こそが、現時点で最も好調な商品だ」が、事業が分散しているリオ・ティントやBHPグループのような鉱山会社の株式に投資すると、銅へのエクスポージャーは薄まると指摘した。
ラレア氏(72)は、グルポ・メヒコの株式60%を保有しており、同社はサザン・コッパー株89%を所有している。
鉱業界の大物だったアンドロニコ・ルクシッチ氏の未亡人であるフォントボナ氏は、アントファガスタ株の70%を保有している。
原題:Copper Billionaires’ Fortunes Double as Metal Prices Soar (1)(抜粋)
(第6段落を追加します)
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