日本の個人投資家は直近の円相場の急騰局面で円に対する強気のポジション(持ち高)を解消しており、通貨当局による為替介入観測が相場を押し上げる中、さらなる上昇を抑え込む可能性がある。

東京金融取引所のデータによると、個人は23日から27日にかけてドル・円に対する差し引きの売り持ち高を857億円程度減らした。ブルームバーグの分析では、3日間のドル弱気ポジションの縮小としては2022年10月以降で最大だ。

この動きは、円高進行局面で損益を確定させた可能性を示唆する。日本の個人は、外国為替証拠金取引(FX)の活発な利用などを通じ国内市場では無視できない存在で、為替取引の出来高は東京外国為替市場委員会が集計するスポット取引量を上回っている。

クレディ・アグリコルのストラテジスト、ヴァレンティン・マリノフ氏は「日本の個人が為替市場全体の動きに対し逆張り的であると解釈できる」と指摘。日本銀行が海外の中央銀行よりも利上げには慎重な「ハト派的と受け止められている限り、円が持続的に上昇する可能性は低い」との認識を示した。

日本時間28日午後3時55分現在の円相場は対ドルでニューヨーク終値比0.3%安の152円69銭で推移。為替市場では日本の通貨当局が米国と協調して最近の円安に歯止めをかけるとの観測が根強く、27日は一時152円10銭と昨年10月以来の高値を付けていた。直近3営業日の円はいずれも、少なくとも1%上昇した。

東京金融取引所の数字は小さいが、月間451兆円規模の個人投資家の取引状況の行方を示唆している。

外為どっとコム総合研究所の神田卓也調査部長は、今の局面で介入に対する警戒度が非常に高まる水準は158-159円だと指摘。「153-154円台でドルを買い、155円を超えればすぐに売るといったオペレーションが増えていくだろう」と予想した。

--取材協力:グラス美亜.

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