(ブルームバーグ):カナダのカーニー首相が示した、世界が分断に向かっているという悲観的な見方に、スイスのダボスで開かれた世界経済フォーラム(WEF)年次総会(ダボス会議)に参加した世界の経済・金融分野の指導者は同意せず、国際問題における相互依存の重要性は無視できないと強調した。
欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁は、カナダ首相の見方に「完全には同意しない」と述べ、「分断」を認識してはいないと語った。
世界貿易機関(WTO)のオコンジョイウェアラ事務局長も、トランプ米大統領が通商体制の組み替えや領土拡大を試みたことで生じた嵐に世界が耐えていると指摘した。
ラガルド総裁はダボス会議の最終パネルで、「経済の観点からも、ビジネスの観点からも、私たちは互いに依存している」と述べた上で、「私たちには非常に強い結び付きとつながりがある。供給業者が優位に立つ場合もある。需給の観点から見れば、私たちにもまた優位性があり、あらゆる方向性を検討する必要があると考えている」と語った。
今週のダボス会議ではカーニー氏の演説が注目を集めた。
同氏は「ルールに基づく国際秩序」が終わったとし、大国が自らの利益を追求する時代だと指摘。「中堅国」は「交渉の座につかなければ餌食になる」として、連携を呼びかけた。
ラガルド氏はパネルの最後に発言し「信頼は多少、あるいは大きく損なわれたかもしれない。しかし、対話の精神に基づき、失われたものを再構築することが、私たちの明確な責務だ」と語った。
原題:Lagarde Isn’t on ‘the Same Page’ as Carney Over Ruptured World(抜粋)
--取材協力:Alexander Weber、Andrew Langley、Mark Schroers.もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
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