(ブルームバーグ):金融庁が大手生命保険会社を対象に、保有債券の含み損の状況など金利上昇を受けた資産運用面での影響について聞き取り調査を行ったことが分かった。
複数の関係者が明らかにした。対象は日本生命保険など一部の大手生保。含み損の金額や対応方針などについて記述式での回答を求める通知を19日までに行った。
生保各社が主な投資対象としている30年債などの超長期債の利回りは上昇(価格は下落)傾向にあり、20日には過去最高を更新した。金利上昇により過去に購入した保有国債の含み損は膨らんでおり、財務の健全性を示す指標の悪化につながりかねないとの警戒感はすでに生保側からも出ている。
金融庁の担当者からのコメントは得られていない。日本生命の広報担当者はコメントを控えた。金融庁は定期的に生保各社に対して業績の聞き取りを行っているが、関係者の一人によると、今回は金利上昇を踏まえ、一部生保に限定した前倒しの調査だという。
生保各社は基本的に国債など国内債券への投資において満期保有を原則としている。ただ、保有債券の時価が取得価格の50%を下回って回復の見込みがない場合、評価差額を有価証券評価損として計上する減損処理が会計基準が定められている。
金利動向を巡っては、高市早苗首相が19日に衆議院解散を表明し、選挙に向けて与野党が消費減税を訴えたことで財政悪化懸念が高まり、30年債の国債利回りは20日に一時前日比26.5ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)高い3.875%まで上昇し、過去最高を記録した。
日本生命や第一生命保険、住友生命保険、明治安田生命保険の4社が保有する国内債券の含み損は昨年9月末時点で11兆3000億円弱に上った。金利上昇を受けて、含み損はさらに拡大している可能性が高い。
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