世界最大のダイヤモンド生産企業デビアスが、1年以上ぶりにダイヤモンドの公式価格を引き下げた。関係者が明らかにした。需要低迷に直面する中、市場を支えようとする試みを終えた格好だ。

ダイヤモンド業界は、過去に例のない深刻かつ長期の危機に直面している。中国の高級品消費が後退し、合成石の人気が高まっているためだ。世界最大のダイヤモンド輸出国インドに対する米国の関税も追い打ちをかけている。

匿名を希望する関係者によると、デビアスは19日、今年初の定期販売で価格体系の見直しを図り、0.75以上の原石の価格を大幅に引き下げた。デビアス広報はコメントを控えた。

デビアスは通常、価格引き下げを避ける。同社は市場への影響力が大きく、価格引き下げは市場全体のセンチメントを損なう可能性があるためだ。代わりにデビアスは、一部カテゴリーで公式価格が相場より約25%高い状態を維持しつつ、秘密裏に割引価格での販売を行ってきた。

デビアスが前回値下げしたのは2024年12月で、昨年トランプ米大統領の貿易戦争が新たな混乱を引き起こす前、市場はようやく安定しつつあった。だが昨年8月、トランプ氏は約90%のダイヤモンドの取引、カット、研磨を担うインドに50%の関税を課した。米国は、世界最大のダイヤモンド消費国だ。

デビアスの親会社アングロ・アメリカンにとって、このタイミングは最悪で、同社は抜本的な構造改革の一環として、ダイヤモンド事業からの撤退を検討している。

原題:De Beers Cuts Diamond Prices For The First Time in Over a Year(抜粋)

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