(ブルームバーグ):トランプ米大統領は、イランと取引する国からの輸入品に25%の関税を課す方針をSNSで発表した。新たな関税は「即時発効する」という。反政府デモへの弾圧で540人以上が死亡したと伝えられるイランへの圧力をさらに強化する。
トランプ大統領は「イラン・イスラム共和国と取引を行ういかなる国も、米国との全ての商取引で25%の関税を支払うことになる。この命令は最終的かつ決定的なものだ」とトゥルース・ソーシャルに投稿した。適用範囲や実施に関する詳細には言及しなかった。
イランの貿易相手には、中国やインド、トルコなど経済大国も含まれ、今回公表された関税措置は、米国の主要な国際貿易関係を混乱させる恐れがある。
米政府はロシア産原油の購入に関連し、インド製品に50%の追加関税を既に課し、その後両国間で協議が続けられている。イラン産原油の最大の買い手である中国からの輸入品にさらに25%の関税を賦課すれば、トランプ大統領が中国の習近平国家主席と昨年取り決めた「貿易休戦」を覆すリスクがある。
一方、米連邦最高裁はトランプ政権の包括的上乗せ関税に関する司法判断を14日にも示す可能性がある。違法と判断されれば、イランの貿易相手国に関税を迅速に課す権限が妨げられかねない。

日本の財務省が昨年7月に発表した2025年上半期の貿易統計によると、日本のイラン向け輸出額は59億8300万円、イランからの輸入額は19億2900万円。規模は限定的とはいえ、日本企業もイランと商取引を行っており、関税措置の適用範囲次第では影響を受けることもあり得る。
日本のイランからの原油輸入は、米国の対イラン制裁の影響で、19年以降事実上停止している。
一方、米政府は制裁の運用で適用除外を認めたケースもある。対ロシア制裁を巡っては、米財務省は極東サハリンでのエネルギー開発事業「サハリン2」に関し、副産物として生産された原油を日本が輸入することを2026年6月18日まで認可し、その間は制裁を適用しないと声明で発表した。
イランでは数週間にわたり大規模な抗議活動が続く。通貨危機と経済情勢の悪化が当初引き金となったが、体制そのものを標的とする動きに次第に発展した。パフラビー朝を倒した1979年のイスラム革命以来、イスラム共和国の統治体制に対する最大の挑戦と言える。
トランプ大統領は抗議活動の当事者らを公然と支持し、デモを暴力的に弾圧しないようイラン政府に警告を発してきた。
大統領は11日に記者団に対し、イラン指導部が協議を求めて接触してきており、調整中だと語った。時期に関する詳細は示さなかった。ホワイトハウス当局者は、非軍事拠点を含む対イラン攻撃のさまざまな選択肢について、トランプ氏が説明を受けたと週末明らかにした。
原題:Trump Vows 25% Tariff on Goods From Iran ‘Business’ Partners (1)(抜粋)
(米関税措置を巡る背景を追加して更新します)
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