(ブルームバーグ):JPモルガン・セキュリティーズのトレーディングデスクは、トランプ政権による米連邦準備制度理事会(FRB)の独立性への攻撃は、少なくとも短期的には米株式市場にとって重しとなるとの見方を示した。
パウエルFRB議長は11日、FRB本部の改修工事を巡り、自身が昨年6月に上院銀行委員会で行った証言に関連して、刑事訴追の可能性を示唆する大陪審の召喚状を、司法省から受け取ったと明らかにした。これを受け、株価指数先物はドルとともに下落し、投資家は安全資産である金へと向かった。ニューヨーク時間午前9時35分時点で、S&P500種指数は0.3%下落した。
トランプ大統領やベッセント財務長官、FRB議長候補でもあるハセット国家経済会議(NEC)委員長らはここ数カ月、金利の大幅引き下げを公然と求めており、独立性のあるFRBに露骨な政治圧力をかけてきた。
JPモルガンのグローバル市場インテリジェンス責任者、アンドリュー・タイラー氏は「マクロ環境や企業ファンダメンタルズは戦術的に強気の姿勢を支持しているが、FRBの独立性を巡るリスクが重荷となっており、ごく短期的には慎重な姿勢を取っている」と語る。また、「FRBの独立性を巡るリスクは、米国市場の短期の相対的アンダーパフォームにつながる可能性が高い」との見通しを示した。
トランプ政権はすでに、FRBのクック理事を解任しようとしており、そうなればトランプ氏が任命した人物が理事会に入る余地が生じる。連邦最高裁は1月後半、解任の合法性を審理する予定だ。パウエル氏は11日夜、米国での刑事訴追の脅しは、金融政策を巡る意見の相違が原因だと述べた。
タイラー氏は、FRBの独立を揺るがそうとする政権の動きが沈静化すれば、短期的な買い場につながる可能性があると指摘した。司法省が、実際にパウエル氏起訴に踏み切るかどうかは不透明だ。
ミラー・タバックのチーフ市場ストラテジスト、マット・メイリー氏は、中央銀行の独立性は投資家の信認にとって「極めて」重要だとして、「株式市場の短期的な見通しは、ネガティブに転じたと考えている」と語った。
原題:JPMorgan Trading Desk ‘Cautious’ on US Stocks After Fed Probe(抜粋)
もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
©2026 Bloomberg L.P.