(ブルームバーグ):トランプ米政権による連邦準備制度理事会(FRB)への新たな法的攻撃は、FRBの独立性をさらに脅かし、次期議長の職務遂行を一段と難しくすると、欧州の格付け会社スコープ・レーティングスは指摘した。
スコープは12日の声明で、パウエルFRB議長に対する刑事捜査について、同社が10月に米国の格付けを4番目に高い水準へ引き下げ、フランスと同水準に位置付けるきっかけとなった政策の一例だと論じた。
スコープのソブリン・公共部門担当エグゼクティブディレクター、エイコ・シーバート氏は「こうした動きは、米国のソブリン格付けを『AA-』に引き下げた主なマイナス要因の一つを反映している」と指摘。「米国のガバナンスにおける重要な柱である中央銀行の独立性と信認に対する行政府からの政治的・法的圧力は、FRBが今回直面する法的措置により、さらに強まっている」と述べた。
スコープは競合他社に比べ、米国に対して著しく厳しい見方を示している。昨年の格下げにより、同社が米国に付与する格付けはムーディーズ・レーティングスなど主要格付け会社より2段階低い水準となった。対照的に、ムーディーズは米国の格付けを昨年5月まで最上位で維持していた。
パウエル議長は11日、FRB本部の改修工事を巡る昨年6月の議会証言に関連して、刑事訴追の可能性を示唆する大陪審への召喚状を司法省から受け取ったと明らかにした。FRBに対するトランプ政権による攻撃の劇的なエスカレーションを示す動きだ。
「昨年にクックFRB理事解任を試みた動きなど、政治的な監視の強まりは、市場が慣れ親しんできた従来のような独立性を保って次期FRB議長が職務を遂行する上で、大きな課題となるだろう」とシーバート氏は記述。「米国におけるガバナンス基準の広範な弱体化は、FRBによる判断を含め、政策の誤りが生じるリスクを高める」と続けた。
原題:Powell Probe Is Another Blow to Fed Independence, Scope Says(抜粋)
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