(ブルームバーグ):米半導体大手エヌビディアの最高経営責任者(CEO)で、世界9位の富豪であるジェンスン・フアン氏は地元カリフォルニア州で検討されている富裕税について懸念していないと述べた。
世界で時価総額最大の企業を率いるフアン氏はブルームバーグテレビジョンの取材で富裕税について問われた際、「正直に言うと、そのことについて一度も考えたことがない」と述べ、「われわれはシリコンバレーに住むことを選んだ。どのような課税であろうと、それで構わない。私は全く問題ないと思っている」と語った。

同州で提案されている住民投票案は、医療、食料支援、教育分野の財源不足を補うため、10億ドル(約1570億円)以上の純資産を持つビリオネアに対して1回限りで5%の課税を行う内容。同案は2026年11月の住民投票にかけられるために必要な署名数をまだ集めている段階で、1月1日時点の州内居住者に適用される。
住民投票案が可決されれば、フアン氏は最大級の税負担に直面する恐れがある。ブルームバーグ・ビリオネア指数によると、同氏の資産は現在1558億ドル。現時点の純資産を基にすると、5%の資産課税によって70億ドル超の納税義務が生じる可能性がある。
エヌビディアは、人工知能(AI)モデルの開発や運用に使われる半導体を手がけ、シリコンバレーを代表する企業へと成長した。同社は1993年にカリフォルニア州サンノゼにあるレストラン、デニーズで創業。現在は近郊のサンタクララに本社を置く。
フアン氏が州内にとどまる意向を示している一方、他の富豪の中には、1月1日の居住要件の期限を前に州外へ移る動きもみられた。大みそかには、ピーター・ティール氏が居住地をフロリダ州へ移すのに合わせ、ティール・キャピタルのマイアミ拠点を開設すると発表した。
インタビューでフアン氏は、エヌビディアがシリコンバレーに拠点を置いているのは、優れた人材が集まっているからだと説明。テクノロジー業界の著名人の多くが課税案に不安を示す中でも、フアン氏は「私は違う」と述べ、「私はAIの未来を築こうとしている人間だ」と語った。
原題:Nvidia CEO Says He’s ‘Perfectly Fine’ With Billionaires Tax(抜粋)
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