(ブルームバーグ):トランプ米政権がベネズエラで軍事作戦を展開しマドゥロ大統領を拘束・連行したことは世界に衝撃を与えたが、米国の同盟国はおおむね抑制的な反応を示している。
アジア太平洋地域では、日本と韓国、オーストラリア、タイが外交や対話、安定の重要性を強調し、米国の行動に対する批判は避けた。フィリピンは一歩踏み込み、米政府の「根底にある安全保障上の考慮」に触れつつ、全ての当事国に国際法の尊重を求めた。
一方、中国は米国を強く非難。露骨な武力行使だとし、米政府は「他国の主権と安全を侵害するのをやめるべきだ」と主張した。
東南アジアでは、シンガポールとベトナム、インドネシアがいずれも米中両国と深い関係を持つ国として深い懸念を表明したが、米国を非難はしなかった。
最も強い批判を展開したのはマレーシアのアンワル首相で、マドゥロ氏の解放を求め、米国の動きを「明白な国際法違反であり、主権国家に対する違法な武力行使に当たる」と指摘した。アンワル氏は昨年10月、タイとカンボジアの和平合意を巡りトランプ氏の取り組みを歓迎していた。
米英豪などとの情報共有の枠組み「ファイブ・アイズ」の一員であるニュージーランドは2文から成る声明で「公正で民主的、かつ繁栄した未来を求めるベネズエラ国民と連帯する」と表明し、米国への言及は避けた。
米国の同盟国は、法の支配や国際的な法的枠組みに言及。特に中国と台湾を巡る将来的な衝突のリスクや、北朝鮮に対する懸念といった地域全体に広がる不安を表現した。北朝鮮はマドゥロ氏拘束直後の4日に極超音速ミサイルの発射実験を行い、各国の懸念は一段と強まっている。
原題:US Allies Offer Muted Response After Trump’s Venezuela Raid (1)(抜粋)
--取材協力:Isobel Finkel、Francesca Stevens、Ainsley Thomson、Ramsey Al-Rikabi、Anisah Shukry、Swati Pandey、Claire Jiao、Ditas B Lopez、Thomas Kutty Abraham、Donato Paolo Mancini.
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