ベネズエラのロドリゲス暫定大統領は4日、米政府に対し、協調アジェンダ(政策課題)への協力を呼び掛けた。米軍によるベネズエラ攻撃を当初は非難し、拘束されたマドゥロ大統領の復帰を求めていたが、融和的トーンに転換した。

ロドリゲス暫定大統領は4日の声明で、ベネズエラの和平と平和共存へのコミットメントを再確認する一方、「米国とベネズエラとの相互尊重に基づく、均衡の取れた国際関係への移行」を優先課題として挙げた。

今回の声明は、トランプ政権との協力の用意を示す可能性がある一方、米国を帝国主義的脅威と見なし、マドゥロ大統領の拘束を国家主権の侵害と捉える政府内の強硬派から反発を招く恐れもある。ロドリゲス氏は、マドゥロ氏の他の側近らの足並みをそろえながら、対米関係の今後の展開に対処しようとしている。

ロドリゲス氏は「国際法の枠内で共通の発展を目指す協調課題に共に取り組み、永続的なコミュニティーの共存を確かなものにする」よう米政府に要請。「わが国は外部からの脅威のない、相互尊重と国際協力の環境の下で存続することを切望する」と訴えた。

トランプ米大統領は軍事作戦の終了後、米当局者のチームがベネズエラの国家運営に当たり、ロドリゲス暫定大統領が米政府に協力すると述べていた。

4日には大統領専用機「エアフォースワン」で記者団に対し、ベネズエラの石油への米国の「完全なアクセス」が国の再建に必要だとあらためて発言。ロドリゲス氏がマドゥロ大統領の拘束を「誘拐」と表現したことも「悪い言葉遣いでない」と語った。

マドゥロ政権で副大統領と石油相を兼任していたロドリゲス氏は、国営石油会社の運営や国際企業との提携が直面する課題に詳しい。ベネズエラの原油増産を目指すトランプ氏の構想は困難を伴い、費用もかかる。

トランプ政権は米国の重要な「核心的利益」を守ることを目指す

憲法裁判所の3日の判断を受け、ロドリゲス氏が新たに発足する議会で正式な就任宣誓を行う必要性があるかどうか混乱が生じている。議員2人が匿名を条件に明らかにした。

マドゥロ氏の突然の職務離脱をどう扱うかが大きな焦点となる。4日の司法判断では、憲法裁判所がこの状況を強制された一時的不在と見なしていることが示唆された。

一時的不在の枠組みの下で、ロドリゲス氏は最大90日間、4月まで行政権の行使が可能だ。ベネズエラ憲法はさらに1回だけ90日の延長を認めており、期限は7月までとなる。議会はその時点で、マドゥロ氏の不在が恒久的か判断を迫られる。

マドゥロ氏の直近の大統領任期1年目に完全に 不在と認定されれば、30日以内に新たな選挙を実施する必要があり、8月にも投票が行われる可能性が出てくる。

原題:Venezuela’s Rodriguez Asks US to Cooperate After Maduro Raid (3)、Trump Says US Needs ‘Total Access’ to Post-Maduro Venezuela(抜粋)

(石油業界に詳しいロドリゲス氏の一面などを追加して更新します)

もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp

©2026 Bloomberg L.P.