(ブルームバーグ):米軍による空爆と大統領夫妻の拘束から一夜明けたベネズエラ。土曜日の首都カラカスは、ほぼ静まりかえっていた。
住民は慎重な面持ちで市内を移動していた。これとは対照的に国外に住むベネズエラ人たちは、経済を壊滅的な危機に陥れた独裁者の失脚を祝っていた。ベネズエラからは2015年以降、800万人以上が国外に流出している。
しかし民主的体制への移行が失敗を繰り返し、マドゥロ政権による恐怖と弾圧の空気が根強く残るなか、祝賀ムードは控えめだった。その代わりにベネズエラ国民は現実的な対応を取り、将来への不透明感が高まるなかで、カラカスでは食料品店やガソリンスタンドの外に行列ができた。

ベネズエラが今後、誰の運営下に入るのかは依然として不明だ。国営テレビで演説したロドリゲス副大統領は、トランプ米大統領が先の記者会見で示唆したほど米国に協力的には見えなかった。トランプ氏はまた、反体制指導者のマリア・コリナ・マチャド氏には国を率いるだけの支持や尊敬がないとも会見で述べた。代わりにヘグセス米国防長官とルビオ国務長官を含むチームがベネズエラを運営する見通しだと語った。
現地時間の正午頃、カラカスの中心街は人通りがまばらだ。大半の商店がシャッターを降ろしている。住民たちはツナ缶や豆、ミネラルウォーターといった保存の効く食品を求めて列を作っていた。
国内の交通量は少なく、無人の料金所をわずかな自動車が通過するだけだ。営業中のガソリンスタンドは数えるほどしかなく、車の列が街区を取り巻いていた。公共交通機関もほとんど稼働しておらず、多くの労働者が職場にたどり着けなかった。
ある民間の大手薬局チェーンでは、スタッフ不足のために管理部門の社員がレジ対応に呼び出された。
静けさの裏には、混乱と不安の空気が漂っていた。
「インターネットから目が離せず、一睡もしていない」と話すのは、カラカス在住のマーケティング幹部、ダニエラさん(27)だ。報復を恐れ、名字を伏せたダニエラさんは、大型食料店の列があまりに長かったためにあきらめ、小さな店舗でハムとチーズだけ購入できたという。
「何が起きているのかよく分からない。でも、これが悪夢の終わりであってほしい」と語った。
原題:Caracas Goes Silent in Aftermath of US Capture of Maduro(抜粋)
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