米連邦地裁判事は23日、就労ビザ「H-1Bビザ」の新規申請に10万ドル(約1560万円)の手数料を課すトランプ政権の措置について、政権が方針通り進めることができるとの判断を下した。高度技能を持つ外国人労働者の採用に依存する米テクノロジー企業に打撃となる。

首都ワシントンの連邦地裁のハウエル判事は、人気の高いこのビザの費用を大幅に引き上げる措置は適法だと述べた。今回の判断は、移民を制限し米国人労働者への需要を喚起しようとする政権の取り組みを後押しする形となった。提訴して差し止めを求めていた全米商工会議所は控訴する可能性がある。

ハウエル判事は、大統領にこうした手数料を課す権限はないとする全米商工会議所の主張を退け、「大統領に対する明示的な法定の権限付与」に基づいて、H-1Bビザ制度の改定に関する大統領布告が発出されたとの判断を示した。

「議会はこの件で大統領に広範な法定権限を与えており、大統領はそれを用いて、自らが経済および国家安全保障の問題だと認識する課題に対処するため、適切と考える方法で布告を発出した」と判事は指摘した。

全米商工会議所のダリル・ジョセファー上級副会頭は声明で、10万ドルの手数料はH-1Bビザを事実上利用不可能にするとコメント。「今回の判断には失望しており、H-1Bビザ制度が議会の意図通り、あらゆる規模の米企業が事業拡大に必要なグローバル人材にアクセスできるよう機能することを確保するため、さらなる法的選択肢を検討している」と語った。

H-1Bビザ制度は、雇用に基づく移民の中核を成す仕組みで、米企業が大学教育を受けた外国人労働者を専門職として雇用することを認めている。トランプ大統領は9月、米国人労働者の職を奪っていると主張する制度の乱用を抑止するとして、申請手数料を引き上げる大統領布告に署名した。

H-1Bビザは抽選方式で付与されるが、主にテクノロジー業界で利用されている。米政府によると、アマゾン・ドット・コムやタタ・コンサルタンシー・サービシズ、マイクロソフト、メタ・プラットフォームズ、アップルなどがH-1Bビザの保有数が最も多い企業に含まれる。

全米商工会議所は10月に提起した訴訟で、手数料の引き上げは議会が認めた手数料設定権限を逸脱していると主張し、高額手数料の徴収を差し止める仮処分を求めていた。

このほか、19州の司法長官グループもトランプ氏の布告に異議を唱えて提訴し、訴訟では特にH-1Bビザ制度に依存する医療や教育分野など、公的部門で見込まれる影響にフォーカスしている。

原題:Trump’s $100,000 H-1B Visa Application Fee Upheld by Judge (2)(抜粋)

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