(ブルームバーグ):片山さつき財務相は23日の閣議後会見で、最近の為替動向について「ファンダメンタルズを反映しているとは到底思えない」とし、行き過ぎた動きには「フリーハンド」で対応するとの姿勢を改めて示した。
片山財務相は「9月の日米財務相共同声明の考え方を踏まえ、投機的な動きも含めて行き過ぎた動きに対しては対応を取る」と述べた。為替と併せ、長期金利の動向については「要因がさまざまであり、特定の水準にコミットすることはない」とも語った。
日米共同声明では、為替介入は過度な変動への対応に限定すると明記する。為替相場がファンダメンタルズからかい離した場合には介入が正当化されることになり、政府が実際に踏み切るかどうかを市場は注視している。
片山財務相は22日のブルームバーグとの単独インタビューで、為替の過度で無秩序な動きに対しては「断固として措置を取る」と発言。19日の日本銀行の植田和男総裁の記者会見後に進んだ円安は「ファンダメンタルズではなくて投機だ」とした上で、為替介入の可否には「フリーハンドがある」と述べた。
23日の円相場は156円30銭付近で推移している。22日夜に片山財務相の発言が報じられる前の157円30銭台から円高方向に進んでいる。
一方、財政状況を巡っては、主要7カ国(G7)各国から日本の財政に懸念を持たれていることはないとし、放漫財政との批判は当たらないと述べた。
(片山財務相の会見の詳細を追加して更新しました)
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