白血病などの患者の命をつなぐ、骨髄バンク。実は、ドナーに選ばれても4人に1人が仕事と両立できず、提供を断念しています。「ドナー休暇」を活用し、実際に協力した人を取材しました。
「仕事を休めないこと」を理由に多くが辞退
骨髄バンクにドナー登録をしている當銘梨夏さん。

當銘梨夏さん
「命を救うってすごい大変なことなんだなって。家族だったり職場だったりの支えがあってできること」
白血病など、血液の病気がある患者を救う骨髄バンク。ドナーは自分の「健康な血を作る細胞」を第三者に提供します。
大手損保会社で働く當銘さん。2017年に入社し、現在は広報を担当しています。

當銘梨夏さん
「(Q.仕事楽しいですか?)楽しいです!広報の仕事って会社と社会の接点になるような部署だと思っていて」
なぜ、登録を決めたのか。きっかけは家族の病気でした。
當銘梨夏さん
「祖母が再生不良貧血にかかって、骨髄移植ではないが、別の形で医療の皆様のお力をお借りしたことがあった」
血液を作る細胞の機能が低下する難病にかかった祖母。その経験から、ドナー登録に強い関心が芽生えました。
ドナーになることを聞いた同僚は...

同僚
「いやびっくりしました。何回か聞き直したかも。登録をしていたっていうのも全然知らなかった」
ドナーの適合率は、血のつながりがない場合、なんと数百〜数万分の一と、奇跡ともいえる確率。

にもかかわらず、日本骨髄バンクによると、実は4人に1人が「仕事を休めないこと」などを理由に提供を辞退しています。
その理由となっているのが「休む日数」。

細胞を採取するまでに、面談や検査など複数のステップがあり、平日に10日以上仕事を休まなければならないのです。